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アルプスアルパイン、北欧レーダーセンサー大手Acconeer社と次世代センシング技術を共同開発
アルプスアルパインは4月24日、スウェーデンの大手レーダーセンサー会社であるAcconeer社とMOU(基本合意書)を締結、車載向け次世代センシング技術を共同開発すると発表した。
100年に一度の変革期にある自動車業界では、CASEに代表される新たな技術領域が生まれ、自動車に必要とされる技術が大きく変化してきている。中でもカメラやLiDAR、ミリ波を利用したセンシング技術は、車外の状況把握に必要不可欠なため、自動車への標準搭載化が加速。ドライバーの動態把握をはじめとした車室内モニタリングにもセンシング技術は欠かせないものとなっている。これらの機能を単一のセンサで実現することは難しく、複数のセンサで検出したデータを統合的に処理することで、高度な認識機能を得る検出アルゴリズムが重要となる。
センシング技術に強みを持つアルプスアルパインでは、これまでも自動車・民生市場向けに多種多様なセンサを取り揃え、顧客や市場のニーズに対応。とりわけ注力するプレミアムHMI領域では、静電センサや近赤外分光センサ、カメラといった各種センサとシステムの融合による機能デバイスの開発を行い、より安全・快適な移動の実現に向けて取り組みを進めている。
同社は昨年9月、ミリ波センシング技術の強化を目的に、Acconeer社と「自動車業界向けの製品開発を目的とした戦略的パートナーシップ契約」を締結。車外の障害物検知や足の動きに反応してテールゲートの開閉を実現するモーション検知のほか、子どもの置き去りやシートベルトの閉め忘れといった乗員検知など、ミリ波センサを応用したさまざまなアプリケーションを同社と共同で検討、顧客へ提案してきた。
今回、Acconeer社とMOUを締結して次世代センシング技術の共同開発を行うことで、Acconeer社が強みを持つ低消費かつ小規模回路での広角度検出アナログ設計技術と、アルプスアルパインのアンテナ・ミリ波設計・評価技術、車載品質管理技術を駆使した、高機能かつコストパフォーマンスに優れるミリ波センサの開発が可能となる。今後は、独自検出アルゴリズムによるセンサをアルプスアルパインの製品ラインアップに加えることで、アプリケーション提案力を強化。次世代自動車における幅広いニーズに対応し、各種車載向けビジネスの領域拡大を図る。特にカメラとミリ波センサを複合したセンサフュージョンの領域で、500億円規模の事業化を目指す。