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アウディ A3スポーツバック 次期型、街乗りから雪上ドリフトまで?…プロトタイプの公式画像
アウディは2月7日、『A3スポーツバック』(Audi A3 Sportback)次期型のプロトタイプの画像を公開した。次期型は4世代目モデルとなる。
◆最新のクワトロシステム
A3スポーツバック次期型には、最新の「クワトロ」システムが搭載される。クラッチはアクスルにかかる荷重を分散させるために、プロペラシャフトの端、つまりリアアクスルディファレンシャルの前にレイアウトされる。クラッチの内部には、オイルで作動するプレートが採用される。金属製の摩擦リングは、ペアで後方に配置されており、各ペアのリングは、プロペラシャフトとともに回転するクラッチハウジングとしっかりと噛み合う。もう一方のリングは、リアアクスルの差動装置への出力シャフトと噛み合っている。
アウディは、A3スポーツバック次期型向けに、電子トルク配分コントロールをチューニングし、「アウディドライブセレクト」のダイナミックハンドリングシステムに組み込んだ。サスペンションセンサーのデータをベースに、運転状態と道路特性だけでなく、運転スタイルも検出する。コントロールユニットはこのデータを基にして、効率を最適化し、クラッチに与えるトルク配分を計算する。
クワトロ4WDシステムは、フロントアクスルとリアアクスルの間でトルクを配分する。通常の走行状態では、エンジンの動力の大部分は前輪に伝達される。フロントアクスルのトラクションが失われると、駆動トルクがリアアクスルに即座に伝達される。前後の駆動力配分は、走行状況に応じて、最大で0対100になる。
◆ESCのスポーツモードでは安全にドリフトが可能
ESCのソフトウェア機能であるホイールセレクティブトルクコントロールは、カーブを高速で走行する場合、カーブの内側の2つの車輪にわずかにブレーキをかける。これにより、コーナリング性能を引き上げている。
クワトロのレスポンスは、ESCの3つのモード、「オン」、「スポーツ」、「オフ」で変化する。アウディによると、ESCのスポーツモードを選択すると、雪などの摩擦係数の低い路面において、安全にドリフトを行うことができるという。
アダプティブサスペンションは、3種類のダンパー特性を備える。コントロールユニットは信号をミリ秒単位で処理し、各ダンパーを個々の道路状況、運転状況、ドライバーの要求に合わせて調整する。ダンパーには、電磁的に作動するバルブが採用されており、ダンパーの特性をソフトまたはハードに切り替える。
◆電気機械式プログレッシブステアリング
A3スポーツバック次期型には、電気機械式のプログレッシブステアリングが採用される。これにより、ステアリング角度に応じて、異なるギア比が得られる。アウディによると、都市部、ワインディングロード、高速道路のそれぞれにおいて、最適なハンドリング特性を発揮するという。
プログレッシブステアリングには、必要な場合にのみ電力を出力する高効率の電気機械式ドライブが装備されている。アダプティブクルーズアシスト、衝突回避アシスト、パークアシストなど、さまざまな先進運転支援システム(ADAS)と密接に連携する。
アウディドライブセレクトシステムの「コンフォート」、「オート」、「ダイナミック」の3種類のモード間で、基本的なダンパー設定を切り替えることができる。さらに、アウディドライブセレクトシステムには、「エフィシエンシー」と「インディビジュアル」モードを用意する。インディビジュアルモードでは、ドライバー好みの設定を自由に指定できる。
また、アウディドライブセレクトは、スロットルレスポンスとステアリングアシストの特性を変化させる。システムには、Sトロニック、クワトロ、ダンパーコントロール付きサスペンションも組み込まれている。さらに、オートエアコン、マトリックスLEDヘッドライト、シートベルトテンショナー、アダプティブクルーズコントロールなどの快適装備や安全システムにも影響を与える、としている。