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トヨタ カムリ に初の「TRD」、シカゴモーターショー2020に出展へ
トヨタ自動車の米国部門は2月3日、米国で2月6日に開幕するシカゴモーターショー2020に、『カムリTRD』(Toyota Camry TRD)を出展すると発表した。
「TRD」は、トヨタ・レーシング・デベロップメントの略だ。内外装から走行性能を引き上げるアイテムまで、トヨタ車をカスタマイズするための豊富なパーツをそろえている。すでにトヨタの米国部門は、TRDグレードを一部モデルに設定しており、一部のSUVには、オフロード性能を追求した「TRDプロ」も用意する。
トヨタが現行『カムリ』を米国で発売した際、スポーティーグレードの「SE」と「XSE」の販売が伸びたという。そこで、さらなるスポーティ仕様のTRDをカムリに初設定し、セダンのTRDラインナップ強化に乗り出した。
◆専用仕立ての内外装
エアロパーツは、トヨタの米国デザイン部門、「Calty」が設計した。フロントリップスポイラー、サイドスカート、トランクリッドスポイラー、ディフューザーで構成されるボディキットを装着する。ピンストライプやブレーキキャリパー、TRDエンブレムは赤色とした。ブラック仕上げのフロントグリルは、内部をメッシュインサートとした。ボディカラーは、スーパーソニックレッド、ウィンドチルパール、セレスティアルシルバーメタリック、ミッドナイトブラックメタリックを用意している。
室内には、「ソフテックス」と呼ばれるトリムをフロントシートに採用する。赤ステッチ入りの革巻きステアリングホイールや、赤いシートベルトも装備された。エンボス加工されたTRDロゴ入りシフトノブ、TRDフロアマット&トランクマットを装備した。「TRD MID」も採用されており、キャビンのアップグレードが施される。
◆足回りとボディ剛性を強化
TRDのエンジニアは、米国と日本のテストコースにおいて、足回りを中心にチューニングした。アンダーボディーブレースは厚さを増しており、ボディのねじり剛性を引き上げる効果を発揮する。重心を抑えるために、車高は15mmダウンした。専用チューンのダンパーは、コントロール性や敏捷性、ステアリング精度を向上させるという。また、専用のスプリングとスタビライザーによって、ロール剛性はフロントが44%、リアが67%引き上げられている。
ホイールは19インチのマットブラック仕上げで、タイヤはブリヂストンの「ポテンザ」の235/40R19サイズを組み合わせる。フロントブレーキは、ベース車両の305mm径ローターとシングルピストンキャリパーに対して、328mm径ローターとデュアルピストンキャリパーで強化している。
◆最大出力301hpの3.5リットルV6搭載
3.5リットルV型6気筒ガソリンエンジンは、最大出力301hpを発生する。トランスミッションは、パドルシフト付きの8速ATを組み合わせる。専用チューニングのデュアルエグゾーストはステンレス仕上げで、スポーティな排気音も追求している。
カムリTRDには、先進運転支援システム(ADAS)として、「トヨタ・セーフティ・センスP」を標準装備した。歩行者検知機能付きのプリクラッシュセーフティをはじめ、ステアリングアシスト付きの車線逸脱警告、自動ハイビーム、全速度域対応のダイナミックレーダークルーズコントロールが装備されている。