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メルセデスベンツ、Aクラスセダン 出展へ…デリーモーターショー2020
メルセデスベンツは、2月にインドで開催されるデリーモーターショー2020(オートエキスポ2020)に、新型『Aクラスセダン』(Mercedes-Benz A-Class Sedan)を出展すると発表した。
メルセデスベンツは2018年4月、中国で開催された北京モーターショー2018において、『AクラスLセダン』を初公開した。これに続いて発表されたAクラスセダンは、AクラスLセダンの標準ホイールベース仕様だ。AクラスLセダンは中国専用車だが、Aクラスセダンはグローバルモデルとなる。歴代『Aクラス』で、4ドアセダンの設定は初めてだ。
◆量産車で世界最小の前面空気抵抗
Aクラスセダンのホイールベースは、2729mm。これはハッチバックの新型Aクラスと同一サイズとなる。ボディサイズは全長4549mm、全幅1796mm、全高1446mmだ。Aクラスセダンでは、エアロダイナミクス性能を追求した。Cd値は0.22で前面投影面積は2.19平方メートル。メルセデスベンツによると、量産車で世界最小の前面空気抵抗になるという。
室内空間は、セグメント最高レベルを追求した。後席ヘッドルームは944mm。トランク容量は420リットル、トランクの開口部は950mmの幅を持つ。
欧州向けAクラスセダンのパワートレインには、1.33リットルの直列4気筒ガソリンターボエンジンを設定する。最大出力は163hp、最大トルクは25.5kgmを発生する。トランスミッションは7速デュアルクラッチ「7G-DCT」だ。0~100km/h加速8.1秒、最高速230km/hの性能を発揮する。
◆「ハイ、メルセデス」で音声認識アシスト起動
Aクラスセダンでは、デジタルコクピットが選択できる。2つの高精細ワイドディスプレイ(最大10.25インチ)を設定する。この2つのディスプレイを一枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイとした。
メルセデスベンツが新開発した「MBUX」も採用した。MBUXとは、メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンスの略だ。MBUXでは、AI(人工知能)を導入した音声認識アシスタントを採用する。ユーザーが「ハイ、メルセデス」と呼びかけるだけで、音声認識アシスタントが起動し、ユーザーの求めるさまざまなサービスを提供する。
「メルセデス・ミー」も最新版にアップデートされた。Car-to-X通信が可能となり、緊急ブレーキ、ESPの作動、ドライバーからのSOS送信などのデータを車両から車両へ通信し、この情報に基づいて、安全なルートをナビゲーションする。さらに、駐車の際に車両が衝撃を受けた場合や牽引された場合、車の所有者にメッセージを送信する機能もある。
メルセデス・ミーのアプリは、ダッシュボードのモニター画面上のアイコンとして配置でき、他のアプリと同様、自由にホームページ上でソートできる。さらに、ガソリンや軽油の価格、駐車場の空き情報のなどのオンラインコンテンツをMBUXに表示できる。
◆最新の先進運転支援システム
Aクラスセダンには、「アクティブ・ブレーキ・アシスト」を標準装備した。ステレオカメラやレーダーセンサーが前方最大500mまで、広範囲に監視。前走車、前を横切る車両や合流してくる車、歩行者、路上の物体などとの衝突の危険性を検知すると、ディスプレイ表示や音でドライバーに警告する。
「アクティブ・ディスタンス・アシスト・ディストロニック」は、一定の条件下において、部分的な自動運転を可能にするもの。高速走行からの渋滞時にアクティブ・ディスタンス・アシスト・ディストロニックを起動させると、前走車との最適な距離をキープしながら、自動で走行する。自動再発進機能も備える。これは、停止後30秒以内であれば、ドライバーがアクセルを踏まなくても自動的に発進できるもの。ナビゲーションシステムの地図データを活用して、カーブなどの手前で自動的に減速することも可能だ。
また、「アクティブ・レーン・キープ・アシスト」は、ドライバーの意図に反して車線を逸脱しそうになると、ステアリングホイールを振動させて、ドライバーに警告を行う。車線を逸脱した場合には、片側の車輪にブレーキをかけて、車両を元の車線に戻してくれる。