注目の自動車ニュース
VW ゴルフ 新型、「GTI」や「R」がスタンバイ…2020年
フォルクスワーゲンは、新型『ゴルフ』(Volkswagen Golf)に2020年、高性能モデルとして「GTI」、「GTI TCR」「GTD」、「R」を設定すると発表した。
◆ひと目でゴルフと分かる新型のデザイン
ゴルフは、フォルクスワーゲンの主力車種だ。初代ゴルフは1974年に発表され、世界のコンパクトカーのベンチマーク的存在となった。新型ゴルフは8世代目モデルで、過去7 世代の世界累計販売台数は、3500万台を超えている。
新型ゴルフには、効率的な新エンジンをはじめ、強化されたサスペンション、デジタル化されたコネクティビティ、最新の先進運転支援システム(ADAS)などが採用される。
エクステリアのデザインは、これまで以上にダイナミックでありながら、すぐにゴルフとして認識できるものとした。ヘッドライトやテールランプには、最新のLEDテクノロジーが組み込まれる。インテリアには、新鮮な色使いとファブリック素材を導入する。新世代コンパクトモデルらしいインテリアには、最新のデジタルコックピットが採用されている。
◆48Vマイルドハイブリッド
新型ゴルフには、新開発のマイルドハイブリッドシステム「eTSI」が搭載される。欧州で導入車種が拡大している48Vのマイルドハイブリッドシステムを採用する。新型ゴルフのeTSIは、ベルト駆動式スタータージェネレーター、48Vリチウムイオンバッテリー、最新世代の効率的な直噴ガソリンターボ「TSI」エンジンで構成されている。
高速道路など低負荷走行時には、エンジンを停止し、惰性走行することが可能だ。これにより100km走行あたり、燃料を最大0.4リットル節約する。率にして、最大10%燃費(WLTP計測モード)を向上させるという。
また、このマイルドハイブリッドシステムは、始動時に電気的ブーストをかけ、駆動トルクを増加させる小型軽量な発電機として機能する。これは、エンジンをスムーズに始動させるのが狙いだ。さらに減速時には、スタータージェネレーターはバッテリーに電力を蓄える役割も果たす。
新型ゴルフの48Vマイルドハイブリッドは、欧州での発売当初、排気量1.0と1.5リットルエンジン、デュアルクラッチトランスミッション(DSG)との組み合わせになる。エンジンの最大出力は110ps、130ps、150psの3種類から選択できる。
◆新型には2種類のPHVを設定
さらに新型では、最新世代のPHVシステム、「eハイブリッド」を採用する。エンジンは直噴1.4リットル直列4気筒ガソリンターボ「TSI」で、最大出力150hpを発生する。モーターは、最大出力102hp。システム全体では、204hpのパワーを引き出す。
新型には、高性能なPHVも設定する。エンジンとモーターを合わせたシステム全体で、245hpのパワーを獲得する。標準モデルの204hpに対して、41hpの上乗せとなる。
また新型では、二次電池のリチウムイオンバッテリーの蓄電容量を、8.8kWhから13kWhに大容量化した。これにより、EVモードの航続を最大60kmとし、従来よりも2割延長している。
◆2020年にGTIやRを追加してラインナップ強化
この新型ゴルフに2020年、高性能モデルとして「GTI」、「GTI TCR」、「GTD」、「R」が設定され、ラインナップが強化される。このうちRは、ゴルフシリーズの頂点に立つモデルだ。
先代『ゴルフR』は欧州仕様の場合、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボ「TSI」エンジンが最大出力310ps、最大トルク40.8kgmを引き出す。駆動方式は、4WDの「4MOTION」で、トランスミッションは7速デュアルクラッチの「DSG」だ。0~100km/h加速4.6秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を備えている。