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「まちなか自動移動」自動運転を活用した高齢者の近隣移動サポート…日本総研が実現に向け活動開始
日本総合研究所(日本総研)は8月29日、自動運転技術を活用して高齢者などの近隣移動をサポートする「まちなか自動移動サービス」の事業構想を策定するコンソーシアムを設立した。
高齢化は、地方だけでなく、都市郊外のニュータウンでも急速に進行。その多くは丘陵地に造成されたために坂道が多く、高齢者には徒歩による移動が負担となっている。日本総研が構想しているまちなか自動移動サービスでは、運転手の人件費がかからない自動運転を活用。少ない利用者数でも低料金での移動サービスが提供できるため、多くの地域への導入が期待できる。
具体的には、住宅地内の予め決められたルート(片道2km程度以内)を走行し、地域内の店舗や公共施設、病院、バス停等への移動をサポートすることを想定。スマホアプリ等で迎車を依頼するオンデマンド型乗降方式の採用や管制センターでの遠隔監視、市販車両に自動運転システムを後付けで組み込むことにより、導入・維持費用を低減することなどを考えている。
コンソーシアムでは、神戸市北区筑紫が丘自治会、神戸市および地元交通事業者と連携して、まちなか自動移動サービスの事業を構想。自治会とともにワークショップや実証実験を行いながら、まちなか自動移動サービスの社会実装に必要な車両のほか、システムの仕様や事業仮説を検討する。