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KDDIとアイサンテクノロジーが資本・業務提携 自動運転向けネットワークを構築

  • 《撮影 会田肇》
  • 《撮影 高木啓》

KDDIとアイサンテクノロジーは、自動運転技術での協業を強化するため、資本・業務提携契約を締結したと発表した。アイサンがKDDIを割当先とする第三者割当増資で発行する普通株式28万株を6億7000万円で取得する予定。

KDDIは、アイサンとの資本業務提携を通じて、自動運転社会を実現するためのネットワークを構築し、自動運転技術の実用化、準天頂衛星技術の利活用、ドローンの普及をはじめ、新たな体験価値を提供する。

アイサンは、測地ソリューション事業で蓄積した高度な測量技術やソフトウェアを活用し、自動運転に必要な精度の高いダイナミックマップ作製技術を持っており、ダイナミックマップ基盤にも参画して、自動運転時代に向けた国内のダイナミックマップの整備を進めている。

また、一般道での自動運転技術の実用化への取り組みでは、実証実験段階で多くの実績を持ち、ダイナミックマップを利活用した自動運転技術の開発に取り組んできた。今後、普及が見込まれる準天頂衛星の利活用の取り組み、ドローンを利用した測量技術の開発などにも積極的に取り組んでいる。

一方のKDDIは、15年以上にわたるM2Mの提供実績を持ち、カーテレマティクスのための通信回線やモジュール提供、グローバル通信プラットフォームの構築など、グローバルにも展開できるコネクティッドカーを支える通信ネットワークプラットフォームの開発を積極的に進めている。

自動運転の実現には、遠隔による車両制御や、障害物などの動的情報によるリアルタイムな判断・制御を行うための低遅延通信、ダイナミックマップ生成と配信を可能とする高速大容量通信など、多くの車両が多接続できる次世代移動通信システム「5G」の活用が期待されている。

これまで両社は、公道での無人自動運転車の遠隔制御に国内で初めて成功し、2018年5月には共同で「第16回アジア太平洋地域ITSフォーラム2018福岡」で自動運転車デモを行うなど協力関係を構築してきた。今後も資本業務提携を通じて技術開発を推進し、実証実験などを積み重ね、実用化に貢献していくとしている。