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BMW M4 次期型、500馬力以上の直6ツインターボが確定…「GT3」レーサーも開発中

  • 《photo by BMW》
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BMWは12月6日、次期『M4』をベースとしたレーシングカー、「M4 GT3」を2022年シーズンのモータースポーツに投入すると発表した。

次期BMW M4 GT3は、現行のBMW『M6 GT3』の後継モデルとなる。現行のM6 GT3は、2016年から世界のモータースポーツシーンで活躍してきた。スパフランコルシャン24時間レース、マカオでのFIA GTワールドカップなど、多くの国際レースシリーズで成功を収めている。

次期BMW M4 GT3は、BMWのカスタマーレーシングサービスの新たなトップモデルに位置付けられる。2022年シーズンから、世界中のプライベーターは、次世代のBMW M4をベースにしたGT3モデルで、モータースポーツに参戦する機会を得ることができるという。

◆次期M4にはS58型直6ツインターボ搭載

次期BMW M4 GT3のベース車両となる市販モデルが、次期BMW M4だ。BMWは、次期M4のエンジンに関して、一部情報を明らかにした。

次期M4には、最大出力500hp以上を引き出すBMW M ツインパワーターボテクノロジーを採用した6気筒エンジンを搭載する。このエンジンは、「S58」型と呼ばれる直列6気筒ガソリンツインターボエンジンだ。

すでに、新型『X3M』と『X4M』に搭載されているこの3.0リットル直6ツインターボエンジンは、「コンペティション」仕様の場合、最大出力510hp/6250rpm、最大トルク61.2kgm/2600~5950rpmを発生する。

トランスミッションは8速ステップトロニックで、駆動方式は4WDのxDrive。『X3Mコンペティション』と『X4Mコンペティション』は、0~100km/h加速が4.1秒、最高速は250km/h(リミッター作動)の性能だ。オプションの「Mドライバーズパッケージ」では、リミッターが解除され、最高速は285km/hに到達する。

現行『M4クーペ』には、直噴3.0リットル直列6気筒ツインターボエンジンを搭載する。最大出力は431hp/5500~7300rpm、最大トルクは56.1kgm/1850~5500rpmを引き出す。トランスミッションは、6速MTと7速デュアルクラッチの「DCT」。6速MTは先代よりも12kg軽く、シフトダウン時にエンジン回転数を合わせるスロットルブリッピング機能が付く。0~100km/h加速は、7速DCTが4.1秒、6速MTが4.3秒。最高速は250km/h(リミッター作動)の性能を備えている。

◆市販車とレーシングカーでエンジンを共用

BMWによると、市販車のエンジンとシャシーは、次期M4 GT3の開発において、重要な基盤になるという。この目標を念頭に置いて、BMW Mのエンジニアは、優れたエンジン特性と動力伝達を持つS58型エンジンを選択した。次期型では、市販車とレーシングカーで、エンジンを共用することになる。

なお、次期M4 GT3は2020年、プロトタイプによる集中的なテストを行う予定だ。2021年には、レース条件での定期的なテストも計画されている。

◆コンセプト4と同じ縦長のキドニーグリル

BMWは、次期M4 GT3のイメージスケッチを1点公開した。注目できるのは、キドニーグリルのデザインだ。BMWが2019年秋、フランクフルトモーターショー2019で初公開した『コンセプト 4』と同じく、垂直志向のキドニーグリルが採用される。コンセプト4は、次期『4シリーズクーペ』を示唆したコンセプトカーだ。

コンセプト4の特長は、大胆なフロントマスクにある。従来、4シリーズクーペのフロントマスクは、『3シリーズセダン』と大きな違いはなかった。次期型では、3シリーズセダンとデザインの面で決別し、4シリーズクーペの個性がいっそう追求される可能性が出てきた。

コンセプト4では、BMWのアイデンティティのキドニーグリルが、縦に大型化されている。縦長のグリルは、BMWのフロントマスクに、過去の輝かしい伝統を取り入れたものだ。その形状とデザインは、BMW 『328』やBMW 『3.0CSi』など、伝説的なクラシックモデルを参考にしており、BMWブランドのクーペの長い歴史と成功に、スポットライトを当てるものになるという。

このキドニーグリル内部には、複雑な格子パターンを採用する。グリルの下部のクリアプレートには、「コンセプト4」のロゴが配された。スリムなツインヘッドライトは、わずかに角度が付けられており、キドニーグリルとともに、コンセプト4のフロントエンドに力強さを表現していた。