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【ホンダ フリード 改良新型】開発責任者「クロスターで新しいユーザーを」…SUVクロスオーバー

  • 《撮影 小松哲也》
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ホンダが10月18日から販売を開始する『フリード』の一部改良モデルは、安全運転支援システム、ホンダセンシングを全車に標準装備するとともに、外観をクロスオーバー仕様にした新グレード、「クロスター」を追加設定したのが特徴となっている。

フリードの開発責任者を務める本田技術研究所の田辺正氏は「現行のフリードを出した時、その1年前に出た(トヨタ自動車の)『シエンタ』は結構デザインが飛んでいるけど、フリードは真面目過ぎる。そこが足りない、と言われたことが結構あって、今回のマイナーチェンジではそこに踏み込んでいって、さらに新しいユーザーも獲得していきたい」と改良の狙いを明かす。

では新しいユーザーとは「トレンドには興味があるが、実はファミリーミニバンにちょっと抵抗があるようなファミリー。こうした人たちにも『良い商品があるよ』と背中を押してあげられるようなものを目指したい。そういった人たちに売りたいというところでターゲットを選んだ」と田部氏は話す。

また「旦那さんはSUVが欲しくても、奥さんは堅実に子供もいるんだからウォークスルーもできて、スライドドアもちゃんと付いていてということで、SUVを諦める方もいると思う。そうした旦那さんのリクエストに応えたかった」とも。

そのクロスターのコンセプトについて田辺氏は「フリードが持つ3列多人数乗用だったり、電動スライドドアだったり、センターウォークスルーといったミニバンの強みに加えて、気軽、手軽、身軽なアーバンアウトドアスタイル、ガチじゃないアウトドアスタイルを掛け合わせた商品。もともとフリードというのは広さミニバン、形コンパクトということでやってきたが、それになぞらえて機能ミニバン、形SUVというのがフリードクロスター」と解説する。

具体的には「SUV要素を持ったパーツを全周にまとう。本格的なオフロード車ではなく、街乗りで気軽に使えるというのが狙いなので、あくまでもテイスト商品という言い方になる。ノーマルとの違いは特にグリルを中心とした顔周り。サイドは専用のアルミホイールに加えて、マット感のあるサイドシルガーニッシュをリアまで回している。また専用のルーフレールは用途に耐える、耐荷重を持った本格的なルーフレールになっている」というものだ。

ガチではないアウトドアスタイルとしながらも、ルーフレールにはこだわったと田辺氏は語る。「実際、SUVで荷物をルーフの上に載せている人はそれほど多くはないが、例えば洗車する際に、モノを載せないで下さいとしっかりとカタログに書いてあるような飾りのルーフレールだと、手を掛けた時にぐにゃといってしまう。だから本物を付けたかった。クロスターのルーフレールはつかんだ時にクルマ自体が揺れるくらいしっかりついている」というわけだ。

なおフリード一部改良モデルの価格や燃費などの諸元は発売日の10月18日に公表されることになっている。