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マクラーレン『GT』にMSO、内装は大英博物館に着想…ペブルビーチ2019で発表

  • 《photo by McLaren》
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マクラーレンオートモーティブは8月18日、米国で開催中の「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス2019」において、マクラーレン『GT』(McLaren GT)の「MSO」 仕様を初公開した。

マクラーレンGTは、既存のマクラーレン「スポーツシリーズ」と「スーパーシリーズ」に並ぶ位置づけとなる。グランドツーリングセグメントのあり方を、再定義することを目指して開発された。マクラーレンGTは、総額およそ12億ポンドを投資する「Track25」ビジネスプランにおいて、第4のニューモデルになる。マクラーレンのハイパーカー、『スピードテール』と同じDNAを持つグランドツアラーだ。

マクラーレンGTのデザインの特長が、フロントの「ハンマーヘッドライン」だ。リアには、ボディーと一体化した固定式のリアウィング、大型ディフューザー、存在感のあるエグゾーストテールパイプを採用。マクラーレンオートモーティブによると、スーパーカーの性能を備えたグランドツアラーと主張するデザインを目指したという。ボディサイズは全長4683mm、全幅2045mm、全高1213mm、ホイールベース2675mm。全長はマクラーレンのスポーツシリーズ、スーパーシリーズのどのモデルよりも長い。フロントとリアのオーバーハングも、従来のマクラーレン車よりも長い。

マクラーレンGTは、カーボンファイバー構造を核とした。車両重量は1530kg。マクラーレンオートモーティブによると、最も重い競合モデルよりも200kg以上軽量という。カーボンファイバー製コア構造に、高い強度を持たせたことにより、ガラス張りのCピラーとリアクォーターウインドウをデザインに組み込むことが可能に。後方の視界が広くなったことで、広いキャビンにより多くの光が射し込む設計とした。

◆内外装をMSOがカスタマイズ

このマクラーレンGTを、ビスポーク部門のMSOがカスタマイズし、ペブルビーチ・コンクール・デレガンス2019でワールドプレミアした。ドアスカート、フロントリップスポイラー、ドアミラー、リアバンパー、ディフューザー、ブレーキキャリパーは、MSOによるサテングラファイト仕上げとした。MSOが新開発したシルバーのボディカラー、「ディファインド・フラックス」とのコントラストを追求する。ブライトクロームのウィンドウ周り、ポリッシュチタン製エキゾーストフィニッシャー、グロスブラックのダイヤモンドカットホイールをセットした「MSOブライトパック」も装備している。

インテリアは、大英博物館の幾何学模様の天井に着想を得て、シートバック、サンバイザー、アームレストなどに幾何学模様のステッチ加工を施した。また、インテリアの素材には、サテングラファイトレザーなどのレザーを使い、ボディカラーとコーディネート。MSOのロゴが、ヘッドレストなどに刻まれる。

◆4.0リットルV8ツインターボは620ps

ミッドシップには、「M840TE」型4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。このエンジンは最大出力620ps/7500rpm、最大トルク64.2kgm/5500~6500rpmを発生する。3000~7250rpmの幅広い領域において、トルクの95%を引き出す特性だ。

この新しいエンジンに、7速SSGトランスミッションを組み合わせた。動力性能は0~100km/h加速が3.2秒、最高速が326km/h。燃料タンク容量は72リットルで、マクラーレンオートモーティブによると、燃料満タン状態で、666km走行できるという。

◆スマホ感覚のインフォテインメントシステム搭載

新開発のインフォテインメントシステムを採用した。最も処理速度の速い車載システムには、10クアッド・コア・チップと「HERE」によるナビゲーションマッピングとリアルタイムの交通情報が含まれる。ドライバーインターフェースの操作はスマートフォンに似ており、中央にある7インチのタッチスクリーンを使って、衛星ナビゲーションやBluetoothでの電話通話、メディアストリーミング、音声操作といった車内機能の選択が可能だ。

重要な車両情報を表示するドライバー正面のTFTスクリーンは、12.3インチを採用した。速度、ギア、エンジン回転数だけでなく、インストルメントクラスターを通じて、簡易ナビゲーションや電話の着信、指定されたオーディオアウトプット、タイヤの温度や空気圧などの情報を表示できる。バックカメラを指定し、リバースのギアが選択された際には、車両後方の画像が表示され、ドライバーは視線を可能な限り高い位置に保つことができるよう配慮している。