注目の自動車ニュース
ルノー キャプチャー 新型、2世代目を欧州発表…PHVを初設定
ルノーは7月3日、新型『キャプチャー』(Renault CAPTUR)を欧州で発表した。
キャプチャーは、ルノーのコンパクトクロスオーバー車だ。2013年3月、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2013で初公開された。ボディサイズは、全長が4120mm。欧州仕様に用意される1.6リットル直列4気筒ディーゼル「dCi」ユニットは、CO2排出量96g/kmと、優れた環境性能を実現していた。
今回、キャプチャーが初代のデビューから6年が経過し、モデルチェンジを行う。初代は累計120万台を販売し、欧州小型SUVセグメントのベストセラー車になった。新型は、2世代目モデルになる。
◆ルノー日産三菱の「CMF-B」プラットフォーム
新型キャプチャーは、ルノー日産三菱アライアンスが開発した新しい「CMF-B」プラットフォームを、新型『クリオ』(日本名:『ルーテシア』に相当)に続いて採用する。ルノーの最新のデザイン言語も導入した。ボディサイズは、初代に対して110mm長い。より高い位置に置かれたウエストラインが、SUVらしさを強調する。フロントとリアには、スキッドプレートを装着。ホイールアーチエクステンションも装備される。
ヘッドライトは、フルLEDを標準装備する。最近のルノー車に共通するCシェイプのデイライトランニングライトを組み込む。ランプの中には、クロームがあしらわれた。フロントバンパーは、2つエアディフレクターが装備されており、エアロダイナミクス性能を追求した。スリムなテールライトにも、Cシェイプが表現されている。
◆クラス最大の9.3インチインフォテインメントスクリーン
インテリアは、初代よりも広いスペースやテクノロジーを備えた高品質なデザインを目指した。ドライバーに向かってわずかに傾いている「スマートコックピット」レイアウトを採用する。ダッシュボード、ドアパネル、センターコンソールは、ソフトな素材で仕上げている。
カテゴリーで最大サイズのインフォテインメントスクリーンとして、オプションで9.3インチを設定する。縦長のレイアウトとわずかに湾曲したスクリーンにより、使いやすさを追求した。新開発のルノー「EASY LINK」マルチメディアシステムは、ナビゲーションシステムやインフォテインメントサービス、「MULTI-SENSE」の設定などへのアクセス性を高めている。
ドライバー正面のメーター内には、TFTデジタルスクリーンとして、7インチまたは10インチを採用する。10インチの場合、矢印だけによるナビ表示「ターンバイターン」が行える。シフトレバー周辺には、スマートフォンのワイヤレス充電のためのパッドがレイアウトされる。
全長が初代よりも110mm伸びた効果で、室内スペースが拡大した。後席足元の空間は、17mm以上増えた。後席には最大160mmの前後スライド機能が採用される。トランク容量は81リットル増えて、536リットルを確保している。
◆PHVのEVモードは最大45km
新型には、ルノーグループが新開発したプラグインハイブリッド(PHV)技術、「E-TECH」を設定する。E-TECHは、ルノーのエンジニアリングによって開発され、特許を取得しており、ルノー日産三菱アライアンスで、構造部品を共用する。システムは、新世代の1.6リットル直列4気筒ガソリンエンジンに2つの電気モーター、マルチモードギアボックス、蓄電容量9.8kWhのバッテリーを組み合わせる。
ルノーのE-TECHは、クラス最高レベルのレスポンス、優れた燃費、減速時の素早いバッテリー充電などにより、最大限の効率を追求する。発進時は、モーターで始動。ブレーキペダルを操作せず、アクセルペダルだけで加減速できる強力な回生ブレーキを採用する。
EVモードでは、最大45kmのゼロエミッション走行が可能だ。EVモードの最高速は135km/hとした。このE-TECH搭載車は2020年、欧州で発売される予定だ。