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【ポルシェ 911 新型】センサーはフェンダーのマイク! 世界初のウェットモードとは?
「ポルシェは快適性と走りの楽しさは相反するものではないと考えている」。ポルシェジャパンのマーケティング部長である山崎香織氏のそんな言葉を体現するかのように、「992」型と呼ばれる新型『911』には走りをサポートする様々な電子デバイスが組み込まれている。
安全装備として歩行者保護まで考慮した追突被害軽減ブレーキを全車に標準装備するほか、レーンキープアシストをオプション設定し、さらには夜間の前方の様子を映像化してディスプレイ内に表示し歩行者の存在などをドライバーへ伝えるナイトアシストなども用意。快適装備のアダプティブクルーズコントロールは機能が大幅にアップデートされ、渋滞時に停止と発進を自動的に繰り返す機能や、前方へ隣の車線から車両が入ってきても対応しブレーキをかける仕掛けが搭載されている。
そんななか、世界初の装備として新型911に組み込まれているのが「ウェットモードプログラム」だ。これは路面の濡れを検知すると車両が自動的にスタビリティコントロールやトラクションコントロールを路面状態に最適化。さらにはウェットモードへの切り替えをドライバーに推奨し、ドライバーがボタンを押すことで本格的なウェットモードが作動する仕掛けだ。
ウェットモードに入れると、スタビリティコントロールをはじめエンジン出力、スロットル感度、トラクションコントロールなどをもっとも安定性重視の制御に最適化。加速も緩やかになるほか、リアウイングがせりあがる速度も低くなってよりダウンフォースを生み出すこととなる。滑りやすい濡れた路面でも、より安心して走れるモードといっていいだろう。
気になるのは路面がぬれていることを検知する方法だが、そのセンサーは左右フロントフェンダー内(ホイールハウス)にあるマイク。タイヤが水を跳ねる音を拾うことで、路面が濡れていることを検知する仕掛けである。
ハイパフォーマンスを楽しめるモデルだからこそ、滑りやすい路面は安全に。そんな思想を感じる世界初の仕掛けである。