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ボッシュ、第5世代ADAS用レーダーをはじめ次世代ADAS技術を披露…人とくるまのテクノロジー2019

  • 《撮影 会田肇》
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独ボッシュは5月22~24日の3日間で開催された「人とくるまのテクノロジー展2019」に出展。自動運転レベル3にも対応可能な第5世代レーダーを世界初公開(ワールドプレミア)し、合わせて進化したオートバレーパーキングを、ジオラマを使って紹介した。

世界初公開された次世代レーダーは、認知能力の向上と同時にユニットを約30%(現行品比)の小型化にも成功したもので、その能力は「より高度な認知能力を必要とするレベル3の自動運転にも対応可能な実力にある」(担当者)と話す。特にメリットが期待されるのは交差点進入時の横方向から侵入してくる歩行者や自転車などの検知能力で、一般道での安全性向上は飛躍的に向上するものと期待される。

その認知能力向上の最大のポイントは検知範囲の拡大にある。レーダーそのものはミリ波を使うが、検知距離は最大210m確保した上で視野範囲を±60度まで拡大し、方位分解能は3度向上。これによって、より正確な距離認識や相対速度、角度(横方向/縦方向)の測定が可能となった。さらに高さ方向の検知能力の向上によって、誤作動のリスクも低減している。また、ユニットの小型化は、ミリ波レーダーが軽自動車にも搭載される中で採用率向上に貢献するだろう。

会場にはこのレーダーと組み合わせて使うこともできる次世代ステレオカメラも出展。その効果は絶大で、会場ではデモ動画を使ってその効果を披露していた。たとえば左から侵入してくるオートバイに対していち早く反応して制御を加えていたし、白線のない道路(砂利道など)であっても、高精度な境界認識によって車線を維持することができていた。担当者によれば、「(この能力は)かつてないハイレベルな認知能力」にあるという。

オートバレーパーキング・システムは、ボッシュとして既に発表されているコンセプトではあるが、今回の出展ではそのコンセプトがより分かりやすくなるようにジオラマを用意して説明を行っていた。“バレーパーキング”は米国などで定着した駐車場サービスで、現状では人の手によってサービスされている。それを自動化することで省力化を狙うものだ。

ボッシュが目指すオートバレーパーキング・システムは、基本的にはインフラ側での車両誘導を基本とする。車両側はそれに対応したソフトウェアを備えればよく、リモートパーキングなど自動運転に対応したシステムを備えるより幅広い車種で誘導できる。さらにシステム側が車両を誘導するため、車両側が駐車可能な位置をその都度探す必要がなくなりスムーズなバレーパークが可能になるという。

もちろん、システムの整備に一定の投資は必要となるのは言うまでもないが、担当者によれば「乗降スペースが不要となり、駐車スペースの効率化が重視される都市部の駐車場対策として、費用対効果を含めたメリットを訴えていきたい」と話していた。