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トヨタ センチュリー 新型、開発責任者「後席にお乗り頂く方に最上の移動空間を提供」

  • 《撮影 佐藤靖彦》
  • 《撮影 小松哲也》
  • 《撮影 小松哲也》
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  • 《撮影 佐藤靖彦》
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  • 《撮影 小松哲也》
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トヨタ自動車が21年ぶりに全面改良した『センチュリー』の開発責任者を務める田部正人主査は「このクルマの使命は、上座である後席にお乗り頂く方に最上の移動空間を提供すること。乗り込みからお降りに至るまですべてのシーンでご満足頂けることを目指した」と語る。

まず乗り込みのシーンでは「センチュリーは一般的なクルマの構造と異なり、後席の乗り込み部分の高さをフロントよりも一段下げているが、新型ではフロアとの段差をさらに減らして、ほぼフラットな面とした。さらに上体の動きとか足さばきの美しさに配慮してドアの開口形状を決めた。和服の女性とか長身の方も楽な姿勢で見た目にも美しく乗り降りすることができるように配慮した」と田部主査は解説。

室内空間は「ホイールベースを延長することによって後席のスペースを大幅に拡大し、ひざ回りや足元に十分なゆとりのスペースを確保している」とした。新型ではホイールベースが先代に比べて65mm延長され、前後席の間隔は95mm拡大された。

さらに「後席の天井は、本杢のオーナメントで前席と区切るとともに、織り上げ天井様式を取り入れて、後席の格の高さを表現した。低めのベルトラインや水平基調のインストメントパネルによって、見晴らしの良さと落ち着きの空間を絶妙なバランスで造り上げている」と述べた。

また「内装は柄や触感にこだわって開発を進めた」とした上で、具体的には「紗綾(さや)形崩しと呼ばれる柄をあしらった織物を天井に使ったほか、触れた瞬間に重厚感が伝わるドアのインサイドハンドル、各所に使われている本杢のパネル、シート地の天然ウールや本革など本物素材をふんだんに使用している」とした。

その一方で田部氏は「こうした高級素材を使っただけでは本当に良いものにはならないので、いろいろな部品で手作業でしかできない匠の技が生かされている」とも付け加えた。

「極上の座り心地を目指した」という後席シートは、「コイルばねを使用した特別な構造を採用した。シートの基本性能を追求するために後席用のオットマンは後席シートから離して、助手席のバックに搭載する電動のタイプを採用した。シートは上質なクッション感と長時間の移動でも疲れにくい適度なホールド性を両立した」とのことだ。

新型センチュリーの価格は1960万円で、月50台の販売を目標にしている。