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マツダ丸本社長「縦置き直列6気筒エンジンの上級モデル開発進める」

  • 《撮影 小松哲也》
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マツダの丸本明社長は5月9日に都内で開いた決算説明会で、今後6年間の経営方針を示し、その中で直列6気筒エンジンを縦置きに配置した上級モデルの開発、投入を計画していることを明らかにした。

丸本社長は「この7年間で確かに台当たり売上高や残価率は向上しているが、地域差もあり、特に成果の出ていない市場の特徴のひとつは、上級エンジンモデルの投入など多様化するお客様への要求や市場の変化への対応が不十分であったことがひとつの要因として考えている」と指摘。

その上で「パワートレインや電動化技術、先進技術の導入も含め、多様化の視点で商品、技術、インフラ、販売、顧客体験などの領域に投資をし、売上を図っていきたい」と述べた。

このうち商品、技術への投資に関して丸本社長は「我々の強みのひとつである魂動デザインにはさらに磨きをかけていく。また人間中心のスカイアクティブビークルアーキテクチャーをすべての商品へ最適に展開するために、2つのアーキテクチャーを持つことにより、商品の魅力、価値を最大化すると同時に効率的に開発を進めていく」と語り、これまではひとつのアーキテクチャーをもとに一括して開発を行ってきたが、大小2つのアーキテクチャーを使う手法に転換する方針を示した。

具体的には「スモールなアーキテクチャーについては、スカイアクティブX、マイルドハイブリッドそして独自のバッテリーEVへの投資を含め、xEV化を継続的に推進する」とし、一方でラージアーキテクチャーについては「縦置きの直列4気筒に加え、直列6気筒のスカイアクティブディーゼルとスカイアクティブXの導入に向けて準備を進めている。このアーキテクチャーではマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッドを含む電動化などにも対応可能」と解説した。

新手法に基づいて開発したモデルの投入スケジュールは明らかにしなかったが、「このようなアプローチの結果、お客様の選択肢を広げることが可能となり、これまでの相対的なエントリー価格は維持しながら、価格カバレッジを拡大していきたい」とし、従来よりも上級で高額なモデルの品ぞろえを強化することを強調した。