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自動運転車の公道試験は半数が「好ましくない」、MaaSの認知度は27% 損保ジャパン日本興亜調べ

損害保険ジャパン日本興亜は4月22日、自動運転車や新たな移動サービスとして注目を集めるMaaS(モビリティ・アス・ザ・サービス)に関するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。

調査は今年2月に全国在住の10~70代の男女を対象に実施し、男女別・年代別に各240人、合計3360サンプルを取得して結果を分析した。自動運転に関する調査は2017年以来、2年ぶりで、MaaSに関しては今回が初めて。

自動運転機能の利用意向は、運転支援機能を持つ車の利用意向が最も高く72.6%、次いで緊急時以外は自動走行する車で53.0%、自動運転レベル4(特定の状況下で自動運転)が39.3%、レベル5(完全自動運転)が33.6%だった。前回2017年の調査と比べて順位は同じだが、比率が上がっている。

自動運転車に期待するのは交通事故の減少が77.8%で最も高く、次いで高齢者の移動支援・行動範囲の拡大が46.6%、運転負荷軽減・快適性の向上が44.0%などとなっている。2017年調査と比べてすべての項目で増えたが、自動車保険料金の低減が、過疎地での移動利便性向上を上回って順位が逆転した。

自動運転車の普及に対する不安では「車両価格の高騰」や「車検、故障費用の高騰」など現実的な項目を回答する人の割合が増えている。中でも「交通事故が生じた場合の責任の所在があいまいになること」に不安に感じている人が大幅に増えた。

また、実験のために自動運転車を公道で走行させることについては、約半数が「好ましくない」、または「行うべきではない」と回答した。ただ、そのうち76%が対策を講じていれば実験をしてもよいと回答した。

MaaSについては「聞いたことがある」と回答した人の割合が全体の27%にとどまった。「聞いたことがない」と回答した人も含め「利用してみたい」と回答した人の割合は半数を超えており、MaaSの認知度向上が当面の市場拡大の鍵となる。

MaaSを利用したい場面については「旅行時の観光地周辺の移動手段としてサービスを利用したい」が最多で64%、次いで「日用品の買い物や通院などの日常の自宅からの移動手段として利用したい」が35%という結果になった。