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トヨタ、自動運転車向け高精度地図の自動生成目指す…高解像度の衛星画像使用
トヨタの自動運転ソフトウエアの先行開発を行うトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)は4月25日、高解像度の衛星画像を用いた自動運転車用の高精度地図の自動生成に向けた実証実験を行うと発表した。
この実証実験は、人工衛星、地球観測画像、ロボティクス、地理空間データの分析などを手がける米国のマクサー・テクノロジーズ社、NTTデータと3社共同で実施するもの。実証実験では3社の協力のもと、衛星画像を加工し、車両に使いやすい高精度地図を生成する。まず、マクサー・テクノロジーズ社のクラウドベースの地理空間情報クラウド(GBDX)から、光学衛星画像ライブラリーの画像を取得する。
次に、NTTデータの人工知能(AI)を活用した独自アルゴリズムにより、道路ネットワークの作成に必要な地図情報を自動抽出する。そして、TRI-ADが自動運転用に作成した高精度地図を、クラウド環境からトヨタの自動運転テスト車両へ配信する。
自動運転車では、複数のリアルタイムセンサーを用いることで、安全運転を確実なものにする。そのため、センサーを用いた自動運転の基盤データとして、高精度な道路地図は不可欠だ。しかし現状では、高精度地図がカバーしているのは、全世界の道路ネットワークの1%未満。自動運転社会実現のためには、市街地と地方道路のカバー範囲を広げる必要があるという。
この実証実験では、正確な衛星画像で生成した高精度地図を元に、自動運転用ソフトウエアが複数のデータソースを参照した上で指示を送り、自動車が安全に対処できるようにすることを目指す、としている。