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完成検査の制度見直しを検討へ—自動車技術の高度化を踏まえ
国土交通省は4月17日、自動車技術の高度化を踏まえて完成検査制度の見直しを検討すると発表した。
自動車の完成検査制度では、日産自動車、スバル、スズキなど、複数の自動車メーカーで無資格者が完成検査するなど、不正が発覚したことから国土交通省では外部有識者で構成する「適切な完成検査を確保するためのタスクフォース」を設置、昨年3月に中間とりまとめを策定した。
昨年10月には、中間とりまとめを踏まえ、完成検査の実施方法を明確化し、適切な完成検査を確保するため、自動車型式指定規則を一部改正した。
中間とりまとめでは「自動車技術の高度化、生産技術の変化、検査技術の進展を踏まえ、完成検査の改善・合理化を含め、生産される自動車の保安基準適合性の確保のあり方について継続的に見直す」とされてた。
これを踏まえ国土交通省では、自動車技術の高度化を踏まえた完成検査の改善・合理化を検討する「完成検査の改善・合理化に向けた検討会」を設置し、1回目の検討会を4月24日に開催する。
完成検査制度では、無資格者の完成検査が発覚した自動車メーカーは初回車検を受けていない車両のリコールを実施したが、対象は国内向けモデルだけで、制度のない輸出車は対象外とした。このため、完成検査制度の必要性について疑問視する声もある。