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アキュラのスポーツセダンに「PMC」仕様、NSX の専用工場でハンドメイド…ニューヨークモーターショー2019で発表へ
ホンダの海外向け高級車ブランド、アキュラは米国で4月17日に開幕するニューヨークモーターショー2019において、アキュラ『TLX』(Acura TLX)の「PMCエディション」を初公開すると発表した。『NSX』の専用工場で、ハンドメイドで組み立てられる。
アキュラTLXは2014年4月、ニューヨークモーターショー2014で発表された。アキュラブランドのスポーツセダンだ。すでにアキュラは、最上級サルーンの『RL』(日本名:ホンダ『レジェンド』に相当)を、モデルチェンジを機に、『RLX』に車名変更。これと同じネーミング手法で、アキュラ『TL』はアキュラTLXに生まれ変わった。
◆PMC(パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター)とは米国オハイオ州のNSXの専用工場
アキュラはニューヨークモーターショー2019において、このTLXのPMCエディションを初公開する予定だ。「PMC」とは、「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター」の略で、米国オハイオ州メアリズビルにある『NSX』の専用工場。TLXのPMCエディションはNSXの専用工場で、ハンドメイドで組み立てられる。
パフォーマンス・マニュファクチャリング・センターは、NSXのグローバル生産拠点だ。熟練した技術者が持つ職人の技と、革新的な先進生産技術との調和を目指している。PMCは、NSXのようなスーパースポーツモデルの少量生産に適した生産設備を備えており、およそ100名の従業員が、各工程で先進のロボット技術と協調しながら、高いレベルの品質とクラフトマンシップを追求している。高度な生産技術を多数有しており、多くの特許を米国で申請済みだ。
◆熟練した技術者が長時間かけてパワートレインやサスペンションなどを組み付ける
例えば、PMCでは熟練した技術者が長時間かけて、パワートレイン、サスペンション、電装部品、インテリア部品、ボディパネルを組み付けていく。ビジュアル作業標準システムにより、技術者は各工程で標準化された作業を忠実に実行することができる。
主要なボルトの取り付けはエキスパートによる手締めから始まり、その後ワイヤレス通信が可能なデジタルトルクレンチで締め付けることにより、締付トルクを精密に管理する。車両ごとにボルト一点一点のトルク実績を記録することができ、組立工程の品質を保証する。
PMCの工場の中央には、品質検証センターがある。工場内のあらゆる場所から、ガラス張りの壁を通して検証中の車両を見ることができる。また、高い技術を持った溶接のエキスパートが、部品ひとつひとつを溶接の各ステージで目視検査するとともに、寸法計測を行い、品質や精密性を検証する。この作業は、パワートレイン、サスペンション、ボディパネルといった構成部品の正確な組み付けと、高い動的性能を確保する上で、非常に重要という。
◆NSXと同じ赤いボディカラーは5日かけて塗装される
また、TLXのPMCエディションは、NSX専用のボディカラー、「バレンシアレッドパール」で塗装される。バレンシアレッドパールは、非常に高い彩度と深いレベルのコントラストを生み出すナノ顔料技術が特長だ。高度なロボット塗装システムを使用して、複数のベースコートを塗布。さらに、塗料の光沢を高めるために、2層のクリアコートが施される。硬化までを含めた塗装の総時間は、5日間だ。
出荷前の最終チェックもNSX同様の方式で行う。ダイナモチェック、塗装検査、悪路シミュレーション、漏水テストなどを実施する。最後にPMCエディションは専用のカバーをかけて、販売店に出荷される。