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マツダ、断熱吸音部材の革新技術で文科大臣表彰を受賞…『CX-80』に採用
マツダは18日、令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において、「科学技術賞(開発部門)」を受賞したと発表した。受賞対象は、モデルベースリサーチ(MBR)を活用した断熱吸音部材の開発。マツダがこの賞を受賞するのは2年ぶり9回目となる。
文部科学省は、科学技術に関する研究開発や理解増進等で顕著な成果を収めた研究者・開発者を表彰している。今回マツダが受賞した「科学技術賞(開発部門)」は、日本の社会経済や国民生活の発展向上に寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発およびその発明者を対象としている。
受賞対象となった技術は、マツダと工学院大学、広島大学、東北大学との共同研究によるものだ。断熱吸音部材の開発プロセスを変革する技術として開発された。この技術では、材料開発を効率的に進めるモデルベースリサーチ(MBR)を基盤技術として採用し、実際の部材の微細構造を分析できる解析モデルや、部材の断熱・吸音・制振機能を同時に性能予測できる計算モデルを構築した。
これにより、高水準の断熱・吸音・制振機能を備えた部品を効率的に開発することができ、自動車の快適性向上、軽量化、CO2排出量削減に貢献する。また本技術は、特殊な機器やスキルを必要としないことから、様々な規模および分野の研究開発への応用が期待できる点も評価された。
なお、この技術で開発された部材を採用している市販車が、マツダ『CX-80』だ。マツダは今後も、「ひと中心」の価値観のもと「走る歓び」を進化させ続け、顧客の日常に移動体験の感動を創造し、「生きる歓び」を届けしていくことを目指している。