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トヨタ『ハイラックス』に新開発48Vハイブリッド搭載、欧州仕様が燃費5%アップ
トヨタ自動車の欧州部門は、ピックアップトラックの『ハイラックス』に新開発の48Vハイブリッドシステムを搭載すると発表した。
この新システムは、既存の2.8リットルターボディーゼルエンジンの長所を維持しつつ、新たに電動モーター発電機、48Vリチウムイオンハイブリッドバッテリー、DC-DCコンバーターを組み合わせたものだ。
新システムの特徴は、既存のパワートレインレイアウトに大きな変更を加えることなく、簡単に統合できるよう設計されている点だ。また、過酷な使用環境に耐えられるよう配慮されており、例えば電動モーター発電機などの新部品は、700mmの水深走破能力を維持できる高さに配置されている。
電動モーター発電機は、エンジンによって駆動され、リチウムイオンハイブリッドバッテリーを充電する。これにより、オンロードとオフロードの両方で、より簡単で滑らかで静かな運転が可能になる。具体的には、発進時の加速や減速がよりスムーズで自然な感覚になり、乗り心地の向上に貢献する。
オフロード走行時には、電動モーター発電機が障害物を乗り越える能力を向上させる。また、エンジンのアイドリング回転数を20%低減(720rpmから600rpmへ)することで、低速時の制御性も向上している。
さらに、電動モーター発電機による電力アシストにより、エンジンの低効率運転時の負荷が軽減され、従来の2.8リッターディーゼルエンジン搭載モデルと比較して、燃費とCO2排出量が最大5%改善されている。
新システムは、停止時の再始動性能も向上させている。電動モーター発電機が従来のスターターモーターの代わりに機能し、常時接続されているため、高回転時でもエンジンの再始動が可能で、停止後の即時再始動の遅延も少なくなっている。
48Vリチウムイオンハイブリッドバッテリーは、13セルで4.3Ahの容量を持ち、重量は7.6kg。小型部品を使用することで、ハイラックスのリアシート下に収納でき、キャビンスペースへの影響を最小限に抑えている。