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ブガッティの新型ハイパーカー『トゥールビヨン』、空力性能の新時代を切り拓く
ブガッティは、新型ハイパーカー『トゥールビヨン』に革新的な空力設計を採用したと発表した。2026年に250台限定で発売される予定だ。
ブガッティのポール・バーナム氏(トゥールビヨン主任車両エンジニア)は、「前モデルの『シロン』は既に低抵抗の車でしたが、トゥールビヨンではそれを上回る必要があった」と語り、空力性能のさらなる向上を目指したことを明かした。
開発チームは、コンピューター流体力学(CFD)シミュレーションを数か月にわたって実施。その後、15か月かけてイタリアの最新鋭風洞施設で、トゥールビヨンの半スケールモデルを使用した実験を行った。
このモデルは250個の3Dプリント部品で構成され、車体全体に100以上の圧力センサーを配置。質量流量、静圧、風速などのデータを収集し、シミュレーションで予測した性能を検証した。
エンジニアたちは、フロント部分の空気抵抗を低減し、高度な後部ディフューザーを統合。さらにコックピットの外観プロファイルを小型化するなど、シロンからの進化を図った。
その結果、トゥールビヨンはリアウイングを展開せずに最高速度に到達できる高度な空力性能を実現。同時に高い安定性も確保した。
開発の最終段階では、半スケールモデルから実物大プロトタイプへと移行。より大規模な風洞施設を使用して、さらに洗練されたプロトタイプの製作を経て、最終的な製品化にこぎ着けた。
新開発の8.3リットルV型16気筒ガソリン自然吸気エンジンに、コスワースの協力で開発された電動アクスルを組み合わせる。トータルで1800hpを発揮し、そのうち1000馬力は内燃エンジンから、800hpは電動モーターから供給される。これは、8.0リットルW16エンジンと4つのターボチャージャーを搭載した『ヴェイロン』の1001hpを大きく上回る性能だ。
電動モーターは蓄電容量25kWhの800Vバッテリーで駆動される。バッテリーは車両のセンタートンネルと乗員の背後に配置された。四輪駆動とトルクベクタリングにより、優れたトラクションと機動性を発揮する。フロントアクスルには2つの電動モーターが、リアアクスルには1つのモーターが搭載され、電動パワートレインシステム全体で800hpを引き出す。電動モーターは最大2万4000rpmで回転し、シリコンカーバイドインバーターを統合している。
軽量構造と瞬時のトルクを発生する電動モーターにより、トゥールビヨンは驚異的な性能を実現した、と自負する。また、効率的なパッケージングと先進的な空力設計により、ヴェイロンに比べて排出ガスを大幅に削減しながらも、走行体験を向上させている。EVモードでは、最大およそ60kmのゼロエミッション走行を可能にしている。