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VW、高度な自動運転車の公道テストを開始…レベル4は初
フォルクスワーゲン(Volkswagen)は4月3日、「レベル4」の高度な自動運転車の公道テストを、ドイツ・ハンブルクの市街地で開始した、と発表した。
フォルクスワーゲンは、未来のためのプログラム「TOGETHER‐Strategy 2025」において、自動運転の分野で世界的なリーダーの役割を果たすという目標を掲げている。自動運転システムの開発を、いつでも、どこでも、誰もがボタンを押すだけで利用できるモビリティのビジョンを具現化するもの、と位置付けている。
フォルクスワーゲンがレベル4の高度な自動運転車の公道テストを行うのは、今回が初めて。フォルクスワーゲンは『ゴルフ』のEV、『eゴルフ』をベースにした開発テスト車両を5台製作。開発テスト車両には、11のレーザースキャナー、14のカメラ、超音波センサー、7つのレーダーなどが装備された。
3kmのルートでの公道テストでは、最大で毎分5ギガバイトのデータが送信される。約15台のノートパソコンと同等のコンピューティングパワーを、eゴルフのトランクに搭載。この膨大な計算能力が、歩行者や自転車、他車、交差点、駐車中の車や車線変更に関するデータを収集する。そして、車載ソフトのAI(人工知能)が、車両の周囲のすべての人や物体を分析し、高度な自動運転を行う。
フォルクスワーゲンは、この公道テストから得られたデータを、さらなる研究開発の取り組みに生かしていく方針。数年後に、公道で乗客を自動運転で輸送できるシステムを実用化する、としている。