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ジープに復活のピックアップトラック、発売記念車の予約受注へ…米国で1日限り
FCA傘下の「ジープ」ブランドは3月30日、新型ピックアップトラックのジープ『グラディエーター』(Jeep Gladiator)の発売記念車、「ローンチエディション」の予約受注を4月4日の「Jeep 4×4 Day」の1日限り、米国で行うと発表した。
◆新型ラングラーがベース。オフロード性能もラングラー譲り
ジープに市販ピックアップトラックが用意されるのは、ジープ『コマンチ』の生産を終了した1992年以来、27年ぶりの出来事となる。FCAはラムブランドでピックアップトラックを展開しており、そのノウハウをジープブランドにも導入する。ジープ・グラディエーターは、日本市場にも2018年10月に投入された新型『ラングラー』の4ドアモデル、「アンリミテッド」がベースのダブルキャブ仕様となる。ラングラーならではの高いオフロード性能を継承している。
新型ラングラー アンリミテッドと比較すると、グラディエーターのフレームは787mm長く、ホイールベースは493mm長い。グレードに応じて、4WDシステムは「コマンドトラック」と「ロックトラック」の2種類があり、ともに低トラクション条件でも最適なグリップが得られる設計とした。「ヒルディセントコントロール」は8速ATと連携し、急な下り坂を一定速度で走行できるようサポートする。
ガソリンエンジンは、軽量かつ高効率な3.6リットルV型6気筒「ペンタスター」を搭載する。最大出力は285hp、最大トルクは40kgmを引き出す。「ESS」と呼ばれるストップ&スタート機能が付く。トランスミッションは8速ATと6速MTを用意した。ルーフやドアパネルを取り外せる仕様も設定する。
◆80以上の先進運転支援システムを用意
ジープ・グラディエーターには、80以上の先進運転支援システム(ADAS)が用意される。「ブラインドスポットモニター」は、自車と他車との間隔を監視し、側方や後方の死角に他の車両など物体が入ってきた時、ドアミラー上のアイコンの点灯または警告音でドライバーに知らせる。「リアクロスパスディテクション」は、シフトレバーを「R」に入れると起動し、後方を横切る車両や歩行者などを検知すると、アイコンの点灯およびチャイムでドライバーに警告する。
ダイナミックグリッドライン付き「ParkView」リアバックアップカメラは、シフトギアを「R」に入れると、自車のすぐ後方の様子をタッチパネルモニターに広角映像で表示する。映像にはステアリング角度に応じて曲がるダイナミックグリッドラインが表示され、パーキング時の後退操作をサポートする。障害物の存在を、適切なタイミングで映像や警告音で知らせる。オフロードカメラは、オフロード走行の際、フロントグリル内のカメラが前方の障害物を検出する。アダプティブクルーズコントロールも設定している
◆発売記念車はネットでのみ受注。限定4190台の数字の意味は生産工場への敬意
発売記念車のローンチエディションでは、アルミ製の専用テールゲートエンブレム、17インチの専用グロスブラックアルミホイール、ファルケン製のオールテレーンタイヤ、インストルメントパネルのモナコシルバーアクセント、赤いステッチ入りのブラックレザーシートを標準装備する。
また、ローンチエディションは、オフロード性能を追求した「ルビコン」グレードがベースだ。ローレンジギア比を備えた2速トランスファーケース、前後のヘビーデューティーアクスル、赤い牽引フック、「Rock-Trac」と呼ばれる4WDシステム、電動の前後アクスルロックシステム「Tru-Lok」を標準装備している。
ローンチエディションの予約受注は4月4日、Jeep 4×4 Dayの1日限り、米国で行う。予約受注はインターネットのみで行われ、販売台数は限定4190台。「419」の数字は、グラディエーターを生産する米国オハイオ州トレドへの敬意を表したもので、トレドの市外局番に由来しているという。