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ジープ「第三のエンジン」戦略、『グランドチェロキーL』をエジプトで現地生産開始
ステランティスは9月3日、エジプトでジープ『グランドチェロキーL』の現地生産を開始した、と発表した。
ステランティスは、中東・アフリカ(MEA)地域における「第三のエンジン」戦略の一環として、エジプトでのジープ・グランドチェロキーLの現地生産を開始した。生産はアラブ・アメリカン・ビークルズ(AAV)工場で行われ、アラブ工業化機構と提携している。
この現地生産の再開は、ステランティスがエジプト市場に対して長期的なコミットメントを示すものであり、同社の地域成長計画において重要な役割を果たす。ジープ・グランドチェロキーLのエジプトでの組立は、ステランティスMEAの「Dare Forward 2030」ビジョンを直接支援する戦略的な動きだ。
エジプトの戦略的な位置と熟練した労働力を活用することで、ステランティスは中東・アフリカ地域に高品質な車両を提供し、地域生産へのコミットメントを強化する。この取り組みは、2030年までに25の新モデルを地域に導入するというステランティスの目標とも一致している。
ステランティスのエジプトでの歴史は数十年にわたり、AAV工場を通じてアラブ工業化機構との長年のパートナーシップがある。ジープ・グランドチェロキーLの現地生産は、エジプトの専門家の能力と地域のインフラの強さに対する信頼の表れ。この取り組みは、エジプト政府の地元製造業の強化と産業発展を通じた経済成長の戦略とも密接に関連している。
現地生産により、ステランティスはエジプトでの雇用創出、スキル開発、技術移転に貢献している。この動きは、自動車サプライチェーン全体にポジティブな波及効果をもたらし、地域のイノベーションと経済成長を促進することが期待されている。
エジプト向けのグランドチェロキーLは、3.6リットルV6エンジンを搭載し、290hpを発揮する。このエンジンは8速オートマチックトランスミッションと組み合わされ、パワーと燃費のバランスを追求する。これにより、さまざまな道路状況でスムーズでダイナミックなドライビング体験が可能となる。
ステランティスのエジプトでのグランドチェロキーLの生産開始は、単なる製品導入にとどまらず、中東・アフリカ地域におけるモビリティの未来に対するビジョンの再確認だと位置付けている。