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最後の自然吸気V8エンジンを搭載、伝説のレース車両をモチーフにした限定13台のメルセデスAMG GT3

  • 《photo by Mercedes-Benz》
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メルセデスAMGは8月17日、モータースポーツ130周年を記念して、限定モデルのメルセデスAMG『GT3 Edition 130Y Motorsport』を米国で発表した。

この特別なモデルは、1894年7月22日に行われたパリからルーアンまでの最初の自動車競技でダイムラーのエンジンが勝利を収めたことに由来する。世界初公開は「Racing Legend Remastered」をテーマに掲げ、カリフォルニア州ペブルビーチで開催された「オートモーティブウィーク2024」で行われた。

この限定モデルは、1950年代の伝説的なレーシングカーのデザイン要素と最新のモータースポーツ技術を融合させている。680hpを誇るこの車両は、アファルターバッハで製造された最も強力なGT3車両であり、自然吸気エンジンを搭載した最後のモデルでもある。世界限定13台のコレクターズアイテムとして販売される。

性能面では、ホモロゲーションの制約を受けないため、6.3リットルV8自然吸気エンジンが最適化され、680hpを発揮する。空力部品も大幅に改良され、GT3ベースモデルに比べてダウンフォースが15%増加した。フロントスプリッターやフロントウィングのエアアウトレット、サイドスカート、アンダーフロア、リアディフューザーが再設計され、空力バランスが最適化されている。ドラッグリダクションシステム(DRS)も搭載され、ステアリングホイールのボタン一つでリアウィングのメインエレメントがフラットな位置に移動し、空気抵抗が減少する。

ブレーキシステムはF1からインスパイアされており、カーボン製のブレーキディスクを採用している。これにより、ホモロゲーションされたGT3バージョンよりも軽量化が図られている。パワーは6速シーケンシャルレーシングトランスミッションを介して伝達され、サスペンションには4ウェイ調整可能なモータースポーツショックアブソーバーが装備されている。

デザイン面では、1952年のメルセデス・ベンツ「300 SL W 194レーシングスポーツカー」がインスピレーションとなっている。シルバーの特別塗装やブルーの菱形模様、ラジエーターグリルのカラーフレームなど、伝統的なデザイン要素が取り入れられている。インテリアも1955年のメルセデスベンツ「SLR 300」モデルを彷彿とさせるデザインで、ブルーのチェック柄のシートやブラウンレザーのヘッドレストが特徴的だ。

この限定モデルには、特別に開発された車両カバーや、メルセデスAMGのオフィシャルパートナーであるPUMAがデザインしたレーシングスーツ、グローブ、レーシングアンダーウェア、シューズなどが含まれる。また、1/8スケールのモデルカーや認証書も付属する。