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「シート一体型ベルトテンショナー」をZFが発表、乗員保護だけでなく「楽しさ」も実現する新技術

  • 《photo by ZF》

ZFは7月17日、新型シート一体型ベルトテンショナー「ACR8.S」を発表した。この新技術は、現行の第4世代ACR8アクティブベルトテンショナーと同様に、コネクトカーや自動運転のトレンドを支援するものだ。

ACR8.Sは、シートに組み込まれることで車内デザインの自由度を高める。さらに、この拘束システムは、衝突前に乗員をより保護された座席位置に移動させることが可能。電動駆動ユニットを搭載したACR8システムは、自動ブレーキなどの重要な運転操作時にシートベルトを締めることで、さらなる安全機能を実現する。このリバーシブルなベルトテンショニングは、アクティブな走行中にドライバーをサポートし、運転の楽しさも向上させるという。

また、ACR8.Sは触覚警告機能も備えており、自動運転中にドライバーに運転タスクを引き継ぐよう促すことができる。車両のセンサーが避けられない衝突を検知した場合、火薬式ベルトテンショナーが作動し、ベルトが乗員の上半身をシートバックレストに引き戻す。この動作はエアバッグと連動して行われ、重大な怪我を防ぐために衝撃エネルギーを吸収する。

ACR8.Sの基本機能は、車両の乗員保護システムの事前衝突行動を改善することだ。ベルトのたるみを減少させ、乗員を理想的な座席位置に保持する。車両のセンサーと連動し、衝突の数ミリ秒前に作動する。

さらに、ACR8.Sはモジュラーシステムとして多様な機能を可能にする。9つの異なる設定組み合わせが可能であり、ウェビングモーションセンサーと電動駆動ユニットにより、ベルトの振動を通じてドライバーに警告を発することができる。

この技術は、シートベルトが単なる安全装置としての役割を超え、快適性も実現するというところがポイント。ACR8.Sのオプションの快適機能により、運転中のベルトのテンションが低く保たれ、体に軽く触れるだけで済む。スポーティな走行時には、ナビゲーションデータを利用してベルトを締め、乗員をサポートする。

ZFの新型ACR8.Sは、シート一体型のコンパクトなデザインが特徴。特にBピラーのないコンバーチブルやクーペに適している。