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トヨタ ジャパンタクシー、一部改良モデルを発売 車いす利用時の作業を3分に短縮
トヨタ自動車は、車いす利用時の作業を3分に短縮した『JPN TAXI(ジャパンタクシー)』の一部改良モデルを3月15日より発売した。
ジャパンタクシーは、2020年の東京オリンピック開催に向け、タクシー車両のユニバーサル化、バリアフリー社会の実現、CO2削減などを掲げ、日本独自の次世代タクシーとして2017年10月に発表。LPGハイブリッドによる燃費の良さ、室内やドア開口部の広さ、運転のしやすさなどが好評で、2018年末までに1万598台を販売してきた。しかし、車いす乗降時の作業の煩雑さ、時間がかかるなど、タクシードライバーや車いす利用者から改善の声も上がっていた。
一部改良モデルは、車いす乗降用スロープを折り畳み3つ折りから2つ折りに変更、さらに延長用スロープは、折り畳み構造から樹脂一枚板に変更し、設置作業を簡素化。また、車いす乗降用スロープ1枚で単独使用できる機会を増やすため、スロープの長さを840mmから1100mmに延ばした。さらにベルト類を入れていた収納袋を廃止し、出し入れしやすいポケットをフロアに常設したほか、設置作業手順を書いたラベルを各箇所に貼付け、作業忘れ対策を実施。これらにより、ロープ設置から車いす固定などにかかる時間を3分程度に短縮した。
安全面では、トヨタセーフティセンスのプリクラッシュセーフティに昼間の歩行者検知機能を追加。また、発進まで利用客を待たせないよう、パワースライドドアの閉じる時間を6.5秒から5.0秒に短縮。料金トレイの位置を10センチ低くし、手の届きやすい位置に変更したほか、天候に応じて作動速度を切り替えられる間欠機能付きリヤワイパーに変更した。
価格は据え置きで、ベーシックモデルの和(なごみ)が327万7800円、上級グレードの匠(たくみ)が349万9200円。