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ポルシェ『911タルガ』60周年に向けた最新の進化、最強の「GTS」はNA搭載か電動化か
ポルシェ『911』シリーズの中でも独自の個性を放つのが『911タルガ』だ。オープンルーフの開放感と安全性を両立したモデルとして、形を変えながらもおよそ60年の歴史を歩んできた。その911タルガが、992.2世代へのアップデートとともに進化する。
911タルガは、米国のロールオーバー法が実現することを見越して、オープンルーフの開放感と安全性を両立したモデルとして1965年9月に発表。当時はリアウィンドウにソフトタイプが採用され、1966年秋から911、911S、912に導入され大ヒットを記録した。その後1973年の第2世代911にも設定された。1983年には本格フルオープン「カブリオレ」が登場したが、それでもタルガは一ブランドとしての立ち位置を確立している。
豪雪のフィンランド北部で捉えたプロトタイプをオリジナルのタルガと比較すると、このモデルが過去59年間でどれだけ変化したかを感じることができるだろう。
993、996、および997世代では、リフトアウト式ルーフパネルと大型格納式サンルーフ用のロールフープを削除。開口部の広いサンルーフ車といった趣だった。996と997には、後部に荷物を保管できる跳ね上げ式のガラスハッチも付いていた。しかし、2014年に登場した991世代からは、Bピラーの代わりとなるワイドバーが復活、手動でルーフを取り外して保管する必要はなく、バックウィンドウが電動でスライドして戻り、電動ルーフパネルがその下に格納されるようになった。
今回撮影した992.2世代のプロトタイプは、足回りにセンターロックホイールを装着、フロントエンドのエアインテークにはアグレッシブなブェイン(羽)が確認できるなど、タルガ最強の「GTS」であると思われる。
現行型パワートレインは、「カレラS」と同様に3.0リットル水平対向6気筒ターボエンジンを搭載、「4」では最高出力379psを発揮、「4S」では443ps、「GTS」では450psを発揮するが、992.2世代では、自然吸気エンジンの復活も噂されており、最高出力は480psに向上すると予想される。また以前捉えたプロトタイプには、電動化を示すイエローステッカーが貼られていたこともあり、ハイブリッドパワートレインが搭載される可能性もありそうだ。