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BMW『Z4』初の6速MT、米国仕様は382馬力に強化…トヨタ『スープラ』と同じパワーに
BMWは3月、オープンスポーツカーの『Z4』の高性能グレード「M40i」の6速MT車を米国で発売する。米国では3500ドル(約52万円)のパッケージオプションで用意され、エンジン出力も欧州仕様の340hpから、382hpに引き上げられる。
◆欧州向け「ピュア・インパルス・エディション」よりも42hpパワフル
このパッケージは、ドイツ後でハンドシフトを意味する「Handschalter」と命名された(BMW Z4 M40i Handschalter)。
3.0リットル直列6気筒ガソリンエンジンは、最新の「Mツインパワーターボ」テクノロジーにより、回転性能や瞬時のパワー伝達、そして絹のような滑らかさを実現している、と自負する。米国仕様の最大出力は382hp/5800~6500rpm、最大トルクは51kgm/1800~5000rpmだ。欧州仕様の「ピュア・インパルス・エディション」の最大出力340hp/5000~6500rpmに対して、42hp強化された。また、51kgmの最大トルクは変わらないが、発生回転数は欧州仕様の1600~4500rpmに対して、より幅広い領域で引き出される特性を持たせている。この382hp/5800~6500rpmの最大出力は、エンジンを共用する米国向けトヨタ『スープラ』に肩を並べる。
そのパワーを路面に伝えるトランスミッションには、BMW Z4 M40i専用に開発された6速マニュアルだ。これは、「B58B30O1」型エンジンの出力に合わせて改良されたBMWのモジュラートランスミッションで、ギアとシャフトにはM専用のコンポーネントが組み込まれている。シフトレバーとそのガイド、トランスミッションとの接続部分で構成されたアウターシフトメカニズムは、BMW Z4 M40i用に特別に設計され、BMWのマニュアルらしいメカニカルなフィーリングを追求している。
エンジンとトランスミッション間のダイレクトなパワーの流れと、ドライバーがシフトチェンジに集中することで、ドライバーとクルマとのダイレクトなつながりが強化されるという。この6速MTは、迅速かつ直感的なシフトチェンジを可能にしている。
◆0~96km/h加速は4.2秒と欧州仕様よりも速い
バリアブルスポーツステアリング、Mスポーツブレーキ、リアアクスルのMスポーツディファレンシャル、電子制御ダンパー付きアダプティブMサスペンションを標準装備した。6速MT車の場合は、レスポンスを鋭くし、全体的なドライビングエクスペリエンスを向上させることを目指して、専用のシャシーチューニングが施される。
マニュアル仕様のために開発されたシャシーテクノロジーには、前後アクスルの専用補助スプリング、フロントの強化タイプのアンチロールバークランプがある。リアダンパーの電子制御マッピングと可変スポーツステアリングのソフトウェアも再チューニングされている。トラクションコントロールとMスポーツディファレンシャルにも、専用の制御ロジックが組み込まれている。
6速MT車には、専用の千鳥格子デザインのアルミホイールが装着される。ダブルスポークデザインの新しいバイカラーホイールは、フロントが19インチ、リアが20インチ。BMW Mの高性能モデルにのみ採用されていた前後異径サイズのタイヤは、駆動力を路面に最適に伝えると同時に、ハードなコーナリングでも横方向の力をプログレッシブかつ予測可能に伝達するという。米国仕様の動力性能は0~96km/h加速が4.2秒、最高速は250km/h(リミッター作動)。欧州仕様の0~100km/h加速4.6秒よりも加速性能に優れる。
◆6速MT仕様ならではの専用の内外装
Handschalterパッケージでは、エクステリアに特徴的なデザインが追加される。ドアミラーカバーなどには、エクステンド・シャドーライン・ブラック・ハイグロス・エクステリア・トリムを採用。専用エンブレム、リアホイールアーチの専用フラップ、Mスポーツブレーキの赤いキャリパーなどが含まれている。
また、ボディカラーには、マニュアル仕様のみに用意されるサンレモ・グリーン・メタリックがある。また、マニュアル仕様のみに、「BMW Individual」のフローズンディープグリーンメタリックが設定される。
インテリアは、5色の「ヴェルナスカ」レザーから選択できる。ブラックのアルカンターラとブラックのヴェルナスカレザーの組み合わせ、ブルーのコントラストステッチも、パッケージの一部として用意されている。