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ジープ『グラディエーター』が新フェイスに、オフロード性能も向上…改良新型を生産開始
ジープは2月6日、ピックアップトラックの『グラディエーター』(Jeep Gladiator)の改良新型の生産を、ステランティスの米国オハイオ州トレド工場で開始した、と発表した。グラディエーターは、日本市場にも導入されている。
◆ジープならではの7スロットグリルが新デザインに
改良新型では、ジープを象徴する7スロットグリルを変更した。スリムになった新グリルは、ブラックのテクスチャーが施された縦スロットによって、冷却効果を引き上げているという。フロントウィンドシールドに、新しいオフロード対応ステルスアンテナを装備した。従来のスチール製マストアンテナに代わるもので、グラディエーターの外観をスリムに見せると同時に、オフロードでは木の枝への引っ掛かりを低減する。
改良新型には、7種類の新しいホイールデザインを設定した。タイヤサイズは32~33インチを用意する。また、ルーフは、2種類のハードトップ(ブラックとボディ同色)、ハードトップ用サンライダーを用意した。プレミアムソフトトップやハーフドア付きデュアルドアなど、複数のオープンエアオプションが設定されている。ドア、トップ、ウインドシールドの組み合わせは複数で、顧客はニーズに合わせてカスタマイズすることができる。
改良新型には、9種類のボディカラーを用意した。新色のアンヴィルをはじめ、ファイヤークラッカーレッド、グラナイトクリスタル、シルバージニス、ハイベロシティ、ハイドロブルー、サージ、ブライトホワイト、ブラックが選択できる。
◆大型の12.3インチタッチスクリーンに第5世代の「Uconnect 5」
インテリアには、新開発の12.3インチタッチスクリーンを採用した。インストルメントパネルは、ファブリックまたはポリウレタン製のソフトタッチサーフェスに。ダッシュボード上部には、アクセサリーを取り付けるためのAMPSブラケットを新たに装備した。
大型の12.3インチタッチスクリーンには、第5世代の「Uconnect 5」システムを搭載する。ハンズフリーの音声認識機能は、新しいマイクテクノロジーを採用し、利便性を高めた。Uconnect 5は、前世代と比較して動作が5倍高速に。アンドロイドOSとOTA(Over-the-Air)アップデートにより、Uconnect 5は、新しいコンテンツ、機能、サービスを採用するためにシステムを継続的に進化させるという。
各種デバイスを最大4倍速く充電できるデュアルUSBタイプCポートを標準装備し、前列の乗員の機能性を向上させた。後席も含めると、合計で最大7つのUSBタイプA、タイプCポートを備える。12ボルトのアクセサリーコンセントが各部に配置されているほか、115ボルトのACコンセントも用意されており、家庭用の電子機器への給電が可能だ。
◆最大出力285hpの3.6リットルV6「ペンタスター」
改良新型のパワートレインには、3.6リットルV型6気筒ガソリン「ペンタスター」エンジンを搭載する。最大出力は285hp、最大トルクは36kgmを発揮する。オフロード走行や重い荷物の積載、トレーラーの牽引に必要な低速トルクを中心に、幅広いトルクバンドを実現するように設計されている。
また、改良新型には、エンジン・ストップ・スタート(ESS)を標準装備した。トランスミッションは6速MTが標準。オプションで8速ATが選べる。
標準装備の6速MT搭載車は、最大84対1というクラス最高のクロールレシオを備える。オプションの8速AT搭載車では、最大77対1のクロールレシオを実現した。
◆オフロード性能を引き上げた「ルビコンX」
改良新型には、オフロード仕様として、「ルビコンX」を設定する。ロックトラック4×4システムには、4:1の「4LO」レシオを持つヘビーデューティな第3世代「Dana44」前後アクスルを装備した。フロントとリアのアクスル比は4.10で、「Tru-Lok」の前後デフロックシステムも標準装備している。
電子制御式のフロントスタビライザーディスコネクトを装備した。ロックトラックシステムが、フルタイムのトルクマネジメントを可能にする。33インチオールテレーンタイヤにより、低トラクションコンディションでも最適なグリップを実現するという。
燃料タンク、トランスファーケース、オートマチックトランスミッションのオイルパンなどを保護するため、3枚のスキッドプレートが装着された。荷台コーナーにもスチール製ロックレールを採用している。