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ビームスと日産が軽自動車のコンセプトカーを共同開発…ルークスをベースに
ビームスと日産自動車は共同で、軽自動車のコンセプトカー『ROOX BEAMS CUSTOMIZED CONCEPT』(ルークス・ビームス・カスタマイズド・コンセプト)を開発した。1月12~14日に千葉市の幕張メッセで開催される東京オートサロン2024に展示される予定だ。
ビームスは1976年の創業以来、新しいライフスタイルと生活文化の原動力を目指してきた。いっぽう日産は創業以来、「他がやらぬことをやる」という精神のもと、革新的な商品・技術の開発に取り組んできた。この企画は、両社の価値観が共鳴したことで実現したという。
このコンセプトカーは、“BEAMS ROOX EYE(藍・愛)”をスローガンに掲げ、ビームスの視点で軽自動車を見つめ直したものだ。ビームスは服づくりの醍醐味である生地選びに着目し、軽自動車が人々にとって身近な存在であることから、クルマにもファッションで馴染みのあるデニム(“藍”)を採用した。また、随所に気分が高揚するフレッシュなデザインを採用することで、広々とした「ルークス」の車内に、家族や友人と自然に会話が生まれる“愛”に満ちた空間を演出する。
エクステリアには、ビームスと日産のロゴが施されたボディに、デニムの裏地をイメージしたライトグレーとインディゴ(藍色)のツートーンカラーが採用された。インテリアデザインは、デニムの真骨頂を発揮する大胆なアプローチだ。シートは良質なセルビッチデニムの特徴であるほつれ止め、通称“耳”と呼ばれるパーツもデザインとみなすことで、デニムの裏地を再現している。
カスタマイズを監修したビームスの加藤忠幸氏は「ビームスが追求するのは、普段着のカッコよさだ」という。そして「ファッションにもルールがあるが、ビームスはその掟を少しずつ破ることで、カッコいいの定義を拡大してきた。日産はバブル期に愛嬌のあるレトロなモデルを打ち出し、パイクカーの火付け役となった。このアプローチはファッションの感覚に近い」と説明、乗用車のスタンダードを拡張する日産の哲学に親和性を感じたという。
さらに加藤氏は「多種多様な移動が求められる現代社会では、生活のすべてが軽自動車から始まる。実用性を象徴する軽自動車がオシャレであれば、人の気分はハッピーになる。このコンセプトカーでは、日産のノウハウと、ビームスのファッションの美学とが融合し、共鳴した」と語っている。