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641馬力の高性能EV、『アイオニック5』の「N」をヒョンデが発表…ロサンゼルスモーターショー2023
ヒョンデは、小型EV『アイオニック5』(Hyundai IONIQ 5)をベースにした高性能モデル「アイオニック5 N」の北米仕様車を、ロサンゼルスモーターショー2023で初公開した。
車名の「N」とは、ヒョンデの高性能ブランドの「N」を意味する。ヒョンデは2015年秋、Nブランドの立ち上げを発表した。Nは、ヒョンデが新たに立ち上げたサブブランドだ。Nは、WRC(世界ラリー選手権)などモータースポーツのノウハウを導入し、ヒョンデ初の高性能車に特化したブランドとなるのが特長。Nとは、ヒョンデの韓国の研究開発拠点の所在地の南陽と、開発テストの舞台であるドイツ・ニュルブルクリンクに由来する。日本市場にも導入されているアイオニック5の高性能モデルがアイオニック5 Nだ。アイオニック5 Nが、ヒョンデ初の高性能EVになる。
EVパワートレインのモーターは、フロントが最大出力223hp、リアが最大出力378hpを発生する。システム全体のパワーは601hpとした。このモーターは最高2万1000rpmまで回転し、「Nグリン・ブースト」作動時には、最大出力が641hpに引き上げられる。Nグリン・ブーストは10秒間加速を最大化し、「Nローンチ・コントロール」はスタート時に3段階のトラクションレベルとすることで、鋭い発進を可能にした。0~96km/h加速3.25秒、最高速260km/h(リミッター作動)の性能を可能にしている。
蓄電容量84kWhの新型バッテリーから供給されるエネルギーは、2段式インバーターで効率よく制御される。バッテリーの温度管理を強化し、冷却面積の拡大、モーターオイルクーラーとバッテリー冷却器を改良した。バッテリーとモーターにそれぞれ独立したラジエーターを搭載することで、走行中の性能低下に対する抵抗力を高めている。最大出力350kWの急速充電に対応しており、バッテリーの8割の容量を約18分で充電できる。
アイオニック5 Nのコーナリング性能は、前後トルク配分、トルクレート、サスペンションの剛性、操舵力、「e-LSD(電子制御式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル)」システムを統合するドリフト専用走行モードの「Nドリフトオプティマイザー」によって、さらに強化されている。初めてドリフトに挑戦するドライバーにも配慮されており、あらゆるスキルレベルのドライバーがドリフト走行を楽しむことができる、としている。