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『ニッサン ハイパーフォース』は結局、次期GT-Rではないのか?…ジャパンモビリティショー2023

  • 《写真撮影 郡大二郎》
  • 《写真撮影 安藤貴史》
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  • 《写真撮影 郡大二郎》
  • 《写真撮影 郡大二郎》
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  • 《写真撮影 安藤貴史》
  • 《写真撮影 安藤貴史》
  • 《写真撮影 安藤貴史》
  • 《写真撮影 安藤貴史》
  • 《写真撮影 安藤貴史》

日産自動車が「ジャパンモビリティショー2023」(一般公開:10月28日~11月5日)の目玉として公開したコンセプトカーが『ニッサン ハイパーフォース』だ。事前に一切の情報はなく、サプライズでお披露目されるやクルマファンの話題をさらった。ポイントは、デザインに散りばめられた『GT-R』を思わせる意匠の数々だ。果たしてこれは「次期型GT-R」なのか。

◆日産のハイパフォーマンスカーのデザインDNAを織り込んだコンセプト
「ニッサン ハイパーフォースは、究極のドライビングプレジャーを追求しながら、高い環境性能と日常での快適性を兼ね備えた次世代の高性能スーパーカーです」と日産はそのコンセプトを説明する。最適な重量バランスで搭載した全固体電池と高出力モーターのパワートレインは、最大出力1000kWを発生し、圧倒的な加速力を発揮するという。

強力なダウンフォースを生み出す空力設計、進化した電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」、高強度カーボンを活用した軽量化車体により、サーキットやワインディングロードで今までにないコーナリング性能と卓越した操作性を実現する。

エクステリアは低くワイドに構えたスタンスで、往年のシルエットフォーミュラのような迫力。曲線とボディパネルの大胆な幾何学模様をシームレスに融合させたデザインが、高いパフォーマンスを予感させる。見るからに強力なダウンフォースを生み出しそうな空力設計は、NISMOレーシングチームと共同開発。フロントボンネット下に2段に分かれた空力構造を採用することで、強力なダウンフォースと、高い冷却性能を両立。ドアウインドウ後方から取り入れた空気は、リアトランク上部で整流し、日産として新たに採用した二重構造ディフューザーが、車体の前方から後方にかけての空気の流れを最適化する。

フロントカナード、フロントフェンダーフリップ、リヤウイング両端は可動式となっており、さらに新開発のプラズマアクチュエーターが空気の剥離を抑えることにより、コーナリング時の内輪のリフトを最大限抑えながらグリップ力を最大化する。軽量かつ高強度のカーボンホイールは、立体感のある特徴的なデザインで、空力とブレーキ冷却性能を向上させる。

と、日産の技術を注ぎ込んだ圧倒的なパフォーマンスをコンセプトカーとして形にしたのが、このニッサン ハイパーフォースというわけだ。

気になるのはそのディティール。フロントグリルのロゴのような赤と白のLEDはどう見ても「GT-R」のロゴをイメージさせるもの。ドーナツ状の4連リアコンビネーションランプはスカイライン時代から受け継ぐGT-Rのアイコンだ。キャビンの形状もR35 GT-Rのシルエットそのものといっていい。日産は「日産のハイパフォーマンスカーのデザインDNAを織り込んだ」と説明するものの、GT-Rそのものとの関連性については否定している。つまり日産のスポーツカー的要素をカタチにしたものであって、次期GT-Rを示唆するものではないということだ。

だが、電動化や先進安全技術に注力する日産だけに、次期GT-Rが全固体電池や自動運転を搭載した次世代のハイパーEVとして登場する可能性はゼロではない。「未来の日産」に期待しつつ、次期GT-Rのまだ見ぬ姿をあれこれと想像してみるのが、このニッサン ハイパーフォースの楽しみ方といえるのかもしれない。