注目の自動車ニュース
メルセデスベンツの小型電動SUV『EQA』に改良新型、航続560kmに…受注を欧州で開始
メルセデスベンツは10月24日、小型電動SUVでEVの『EQA』(Mercedes-Benz EQA)の改良新型の受注を欧州で開始した。ドイツ本国でのベース価格は、5万0777ユーロ(約805万円)と発表されている。
◆メルセデスベンツの大型EVと同イメージのブラックパネルグリル
改良新型では、新デザインのスターパターン付きブラックパネルグリルをフロントに採用した。これにより、『EQS』や『EQE』など、メルセデスベンツの大型EVと同イメージを追求する。グリル上部には、ライトバンドが配され、ヘッドライトのデイタイムランニングライトを結び、高い認識効果を発揮する。
新しいフロントバンパーは、ワイド感を強調するデザインだ。ハイグロスブラックのトリムエレメントが、両サイドに組み込まれる。また、テールライトの内部デザインも変更された。スペクトラルブルーとハイテクシルバーの2種類の新色と、4種類の新しいアルミホイールが設定されている。
「EQA 250+」グレードには、最大出力190hp、最大トルク39.3kgmを発生するモーターを搭載する。バッテリーの蓄電容量は70.5kWh。1回の充電で最大560kmの航続を可能にした。
◆MBUXに航続を延ばす「レンジモニタリング」機能
航続の拡大には、リアホイールアーチに採用したリーディングエッジなどの空力対策が貢献している。スポイラーとして機能するリッジが、テールライトに組み込まれた。転がり抵抗を低減する235/55R18タイヤも航続拡大に貢献している。多くの欧州市場では、このサマータイヤが標準装備された。
さらに、「レンジモニタリング」機能を導入する。「MBUX」でこの機能を有効にすると、エネルギーを節約するためのいくつかのオプションがセンターディスプレイに表示される。
レンジモニタリング機能では、ECOドライビングプログラムや「DAuto」の選択、「ECO+」空調機能への切り替えなどが推奨される。状況に応じて、充電ステーションへの立ち寄り回数を減らすために、最適な速度を提案する。この速度はスピードメーターに赤い線で表示される。オプションのアクティブ・ディスタンス・アシストの「DISTRONIC」とクルーズコントロールの運転支援システムは、システムの推奨速度に従う。推奨速度はクラウド上で素早く計算される。
◆10.25インチのセンタータッチスクリーン
改良新型のインテリアでは、10.25インチのセンタータッチスクリーンが標準装備され、USBパッケージも標準装備された。スクリーンの表示スタイルも変更され、大型EVと共通デザインになった。タッチコントロールパネルを備えたステアリングホイールが装備されている。
最新世代のMBUXも採用。ディスプレイの外観は、3つのスタイル(サブトル/スポーティ/クラシック)と3つのモード(ナビゲーション/アシスタンス/サービス)でカスタマイズできる。アンビエントライトの10色と組み合わせることで、さらなるカスタマイズが可能になる。メディア、電話、車両など、従来の機能はそのまま利用できる。操作は、タッチスクリーンまたはステアリングホイールのタッチコントロールボタンで行う。
インフォテインメントシステムは新デザインとなり、性能も向上させた。これには、「ゼロレイヤー」インターフェイスも含まれる。ユーザーはサブメニューをスクロールしたり、音声コマンドを入力したりする必要はない。
スマートフォンは、Apple「CarPlay」やグーグル「Android Auto」を通じて、車両とワイヤレスで接続できるようになった。MBUXの充電機能の表示も改良。例えば、充電メニューのソフトキーを使って、充電フラップのロックをセンターディスプレイで解除できるようになった。さらに、バッテリーのプリコンディショニングに応じて、現在使用可能なDC充電出力を表示。充電中は、航続がkm単位で表示される。
◆「AMGライン」はブラックパネルグリルの星がクローム仕上げに
改良新型には、AMGラインを設定する。AMGラインは、メルセデスベンツの各車に用意されているスポーティ仕様だ。改良新型EQAにも、AMGラインが設定されている。
AMGラインは、スポーティな内外装が特長だ。フロントのブラックパネルグリルの星はクローム仕上げ。フロントバンパーは専用デザインで、両サイドに2本のスリットが入る。ホイールアーチのクラッディングは、ボディ同色で仕上げられる。
また、AMGのホイールは、マルチスポークデザインだ。AMGレザーパッケージとして、ブラックのレザー内装も用意される、としている。