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ジャガー最後の内燃エンジン搭載スポーツカー、『Fタイプ』に「ZPエディション」…150台限り
ジャガーカーズは10月11日、ジャガー最後の内燃エンジン搭載のスポーツカーとして、『Fタイプ』(Jaguar F-TYPE)に「ZPエディション」を欧州で設定すると発表した。
◆5.0リットルV8スーパーチャージャーは最大出力575ps
2013年に登場したFタイプが、2024年モデルで最終モデルイヤーを迎える。ジャガーは、2025年からの全電動化によるモダンラグジュアリーな未来に向かっており、内燃エンジン搭載車の生産を、順次終了する予定だ。2024年型のFタイプに設定される特別モデルが、ZPエディション。ボディタイプは、クーペとコンバーチブルの2種類で、合計で150台が限定生産される予定だ。
両モデルには、5.0リットルV型8気筒ガソリンスーパーチャージャーエンジンを搭載する。最大出力は575ps/6500rpm、最大トルクは71.4kgm/3500~5000rpmを引き出す。このV8スーパーチャージャーは、パワートレイン全体、とくに吸排気システムに施した綿密なチューニングにより、独自のサウンドを奏でるという。
トランスミッションは8速AT「クイックシフト」で、トルクオンデマンドの全輪駆動(AWD)システムの「インテリジェント・ドライブライン・ダイナミクス(IDD)」を組み合わせる。0~96km/h加速3.5秒、最高速300km/h(リミッター作動)の性能を可能にしている。
◆これまでFタイプに設定のない2種類のボディカラー
ZPエディションには、1961年の発売直後にレースで勝利を収めた『Eタイプ』の「プロジェクトZP」を思い起こさせる2つのカラーバリエーションが用意されている。ひとつは、オルトンブルーのグロスペイントにマーズレッドとエボニーのデュオトーンレザーのインテリアの組み合わせ。もうひとつが、クリスタルグレーのグロスペイントにネイビーブルーとエボニーのデュオトーンレザーのインテリアの組み合わせだ。どちらも、ドアにはポーセリンホワイトグロスのハンドペイントによるレーシングスタイルのラウンドセルが、グリル周りにはポーセリンホワイトグロスのハンドペイントが施されている。
どちらのボディカラーも、これまでFタイプには設定されたことのない色だ。これらのカラーは、2023年初めにジャガー・クラシックが発表した7組の「Eタイプ・プロジェクトZPコレクション」のために特別に調合された2色の塗料にマッチしているという。
シートにフルーティングが施された専用インテリアに加えて、グロスブラックのエクステリアアクセントとグロスブラックのブレーキキャリパーが装備された。フェンダーやグロスブラックダイヤモンドパターンの20インチ鍛造アルミホイール、トレッドプレート、ダッシュボードには、「F-TYPE ZP Edition」専用のロゴをあしらう。各車両には、「限定150台のうちの1台」を示すSVビスポークのシリアルナンバープレートも付く。
◆特別部門の「SVビスポーク」が開発を担当
ZPエディションの特別装備は、「SVビスポーク」が開発を手がけた。SVビスポークは、ジャガーSVのデザイナー、エンジニア、テクニシャンで構成される「SVO(スペシャル・ビークル・オペレーションズ)の特別チームだ。
SVビスポークでは、ジャガーモデルのパフォーマンスやラグジュアリーさを強化して魅力を高めることに専念している。ユニークで特別な依頼に応えたり、限定モデルの企画・製造、SVビスポーク専用のプレミアムパレットの開発や、サンプルに合致する塗装仕上げなどを手がけたりしている。