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「パジェロ」オマージュも、コンパクトでも三菱らしさ凝縮した本気のSUV『エクスフォース』

  • 《写真撮影 宮崎壮人》
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三菱の新型SUV『X FORCE(エクスフォース)』が、8月10日に開催された「GAIKINDO インドネシア国際オートショー」で世界初公開となった。アセアン向けに開発されたコンパクトSUVで、右ハンドル仕様ではあるものの日本への導入予定は現在のところないという。

とはいえ、三菱久々のオールニュー新型車、かつ最新の三菱デザインを採用した一台とあって日本での注目度も高まっている。日本車の販売が9割を占めるインドネシアでは三菱車の人気も高く、会場の展示車には常に人だかりができていた。そんなエクスフォースの会場での撮り下ろし写真とともに、その特徴を紹介する。

◆「パジェロ」オマージュも、コンパクトながら本格SUV
エクスフォースのコンセプトは「毎日を愉しく過ごすことができる頼もしい相棒」。全長4390×全幅1810×全高1660mmというコンパクトなサイズの中に、広々とした居住空間や多彩な収納スペースを実現。そして、前輪駆動ながら三菱ならではの四輪制御技術を活用し、SUVらしい走破性を実現したという。

エクステリアデザインは新世代の三菱車をイメージさせるもので、コンセプトは「Silky & Solid」。ボディ上部は都会的な滑らかさを、ボディ下部はSUVらしい力強さを表現した。7月に発表された新型ピックアップの『トライトン』とも異なる表情は「ダイナミックシールド」を進化させたもので、大型の台形グリル、T字型のヘッドライトが近未来的なSUV像を作り上げている。

コクピットは、『パジェロ』などから代々踏襲する三菱SUVの哲学ともいえる水平基調。視認性が高く、開放感がある室内を実現するというだけでなく、悪路走行時には車体の姿勢変化をつかみやすいというメリットがある。

12.3インチのディスプレイとメーターディスプレイを一体化させた大型パネルによって先進感を生み出しながらも、三菱車初採用のメランジ生地(混色)をパッド素材に使うことでリビングのような温かみのある空間とした。ちなみに、12.3インチディスプレイの3連メーター表示は、往年のパジェロをオマージュしたものだ。

パワートレインは、実績のある1.5リットルMIVECエンジンにCVTを組み合わせる。18インチのタイヤとホイールを採用し、クラストップレベルとなる222mmの最低地上高を確保。また、クラストップレベルとなる21.0度のアプローチアングルと30.5度のデパーチャーアングルによって、大きな段差でも安心して乗り越えることが可能。

路面状況に応じて選択できる4つのドライブモードによって、前左右輪の駆動力を調整して高い操縦性を実現するアクティブヨーコントロール(AYC)、トラクションコントロール、そしてエンジンやパワーステアリングを統合制御することで様々な路面状況に対応する。雨天時の安定した走りを支える三菱初の「ウェットモード」を採用するなど、コンパクトながら三菱らしさが凝縮された「本気のSUV」となっている。