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ベントレー『コンチネンタルGT』の20周年を祝う…1台限りの「スピード」は659馬力

  • 《photo by Bentley》
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ベントレー(Bentley)は8月21日、高性能2ドアクーペ『コンチネンタルGTスピード』のワンオフモデルを、米国で開催された「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で初公開した、と発表した。

◆VW傘下となったベントレーの最初の完全新設計車が初代コンチネンタルGT
この1台限りのモデルは、2003年に誕生したベントレーのグランドツアラー、『コンチネンタルGT』の20周年を記念するものだ。ベントレーがフォルクスワーゲングループ傘下となってから、初めて発表した完全新設計モデルが、初代コンチネンタルGT。市場に新たなセクターを確立した、と自負する。

2003年に英国クルー工場でラインオフしたコンチネンタルGTの第1号車は、サイプレスグリーンのボディカラーをまとい、サドルレザーにバーウォルナットのウッドパネルを装備していた。この第1号車(VINナンバー20001)はベントレーが所有する貴重な1台として、ヘリテージコレクションのガレージに保管されている。

このVINナンバー20001からインスピレーションを得た1台限りのコンチネンタルGTスピードが、ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリングで初公開された。この記念すべき1台はすでに販売され、ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリングでオーナーに引き渡された。

◆リッチなサドルカラーに「スペシャルグリーン」のアクセント
1台限りのコンチネンタルGTスピードには、サドルレザーとバーウォールナットパネルを、初代同様に装備した。一方、リッチなサドルカラーは、「スペシャルグリーン」のアクセントハイドで引き立てられ、コントラストカラーのステッチが全体に施された。フェイシアとウェストレールには、オープンポアのダークバーウォールナットとハイグロスのダークバーウォールナットの2種類の仕上げを実施。サイプレスのピンストライプが、インテリアとエクステリアをつないでいる。

「ブラックライン」、「ツーリング」、「スタイリング」の各仕様には、ポリッシュドブラックのエクステリアブライトウェア、カーボンファイバー製フロントスプリッター、サイドスカート、ディフューザー、トランクリップスポイラーなどが装備される。テクニカル面での機能強化も図られた。

セルフレベリング機能付きのマリナーホイールバッジが、ダークグレーサテンの22インチスポーツホイールに組み込まれた。インテリアには「ネイム・フォー・ベントレー」のオーディオとローテーションディスプレイが装備される。パーソナライズされたトレッドプレートには「20 years of the Continental GT by Bentley Mulliner」と記された。フェイシア、センターコンソール、アウターシルには、2003年と2023年のコンチネンタルGTのアウトラインが描かれている。

◆0~100km/h加速3.6秒で最高速は335km/h
コンチネンタルGTスピードには、6.0リッターW12 気筒ツインターボ「TSI」エンジンを搭載し、最大出力は659psを獲得した。最大トルクは91.8kgm。0~100km/h加速は3.6秒で駆け抜け、最高速は335km/hに到達する。

スポーツモードでは、8速デュアルクラッチトランスミッションのシフトアップのタイミングを遅らせ、シフトダウンを早めることにより、W12ツインターボエンジンがパワーバンドに長く留まるようチューニングされている。

さらに、スポーツモードではスタンダードなW12モデルと比べて、8速デュアルクラッチトランスミッションが2倍の速さで変速する。始動時とシフトダウン時のエキゾースト特性も強化された。

◆ベントレー初の「eLSD」を装備
コンチネンタルGTスピードには、eLSDがベントレーで初めて装備された。このeLSDは、トラクションコントロールやアクティブシャシーシステムとの連携を考慮して施されたチューニングによって、左右方向の許容範囲の拡大、前後方向の安定性の向上、アクセルオン時の調整の強化を追求し、悪路ではトラクション性能を高めることを狙った。

ベントレーモードとコンフォートモードでは、eLSDによってトラクションが向上する。スポーツモードでは、アクセルオン/オフ時の調整をバランスさせ、ターンインのレスポンスを改善させ、直進性を向上させるようにeLSDをチューニングしている。

また、スポーツモードでは、トラクションマネジメントシステムがさらに大きなトルクをリアアクスルに配分するため、アクセルオン操作でコーナリングラインを、より確実にトレースできるようになる、としている。