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三菱デリカミニの累計受注が2万台超え…加藤社長「三菱自動車らしさをさらに訴求」

  • 《写真撮影 小松哲也》
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  • 《写真提供 三菱自動車》

三菱自動車の加藤隆雄社長は7月24日にオンラインによる決算説明会で5月に発売した新型軽スーパーハイトワゴン『デリカミニ』の受注台数が2万台を超えたことを明らかにした。

◆アウトドアイメージを訴求
デリカミニは、リライアブル&アクティブスーパーハイトワゴンをコンセプトとし、広々とした室内空間と力強い走りを融合させ、ミニバン『デリカ』の名を冠した軽スーパーハイトワゴン。

加藤社長は「2023年1月より予約注文を受付開始し、親しみやすくデリカらしいフロントフェイスや、4WDモデル専用装備となる大径15インチタイヤと専用ショックアブソーバーが好評を博しており、ご家族やアウトドアを気軽に楽しみたいというお客様を中心にすでに2万台超えの受注を獲得した。『デリカD:5』とともにアウトドアイメージや三菱自動車らしさをさらに訴求していく」と述べた。

◆新中期経営計画初年度として堅調な滑り出し
この日発表した2023年度第1四半期(4~6月期)連結決算は、本業の儲けを示す営業利益が前年同期比46.7%増の451億円となり、9年ぶりに同四半期の最高益を更新した。

加藤社長は「販売の質向上あるいは手取り改善戦略を推進し、あらゆる課題に真摯に向き合い、取り組んだことに加え、為替の追い風もあり第1四半期としては過去最高益を更新できた。新中期経営計画初年度としては堅調な滑り出しであったと認識している」と総括した。

売上高は同20.2%増の6357億円と同四半期の最高を塗り替えた。ただ小売販売台数は同10.1%減の19万5000台だった。加藤社長は「主力のASEAN地域の全需の伸び悩みと、船腹不足の影響により小売販売台数は前年同期比で減少した」としながらも、「第1四半期の販売台数は概ね期初計画に織り込んだ水準で着地している」とも述べた。

◆新型『トライトン』がまもなく発売
その上で「第2四半期以降は世界各地で新型モデルの投入が相次ぐ。国内市場でご好評を頂いている『デリカミニ』に加え、新型『トライトン』がまもなく発売となる」と明らかにした。

さらに「その後はASEAN戦略車として新型コンパクトSUVを市場投入する。欧州では『ASX』や『コルト』の新車効果の本格化に期待している。新車効果に加え供給制約の緩和、下期にかけて想定されているASEAN地域での市場回復等により販売ペースが徐々に切り上がっていくと想定している」とし、通期の販売計画は前期比9.9%増の91万7000台を据え置いた。

一方で為替が期初想定より円安で推移していることから通期予想を上方修正した。営業利益予想は1700億円と従来から200億円増額した。ただ前期との比較では10.8%の減益を見込む。