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BMW 5シリーズ 新型のEV『i5』、生産開始…高性能版「M60」がラインオフ
BMWグループは7月21日、ミドルクラスセダン『5シリーズセダン』新型のEV『i5』の生産をドイツ・ディンゴルフィン工場で開始した。高性能グレード「M60 xDrive」がラインオフしている。
◆ツインモーターは最大出力601hp
M60 xDriveでは、モーターの最大出力はフロントが261hp、リアが340hpだ。システム全体で、517hpのパワーと81.1kgmのトルクを引き出し、4輪を駆動する。「マイモード・スポーツ」を選択すると、パワーは601hpに強化。MスポーツブーストまたはMローンチコントロール作動時には、システム全体のトルクは最大83.6kgmに引き上げられる。これにより、0~100km/h加速3.8秒、最高速230km/h(リミッター作動)の性能を可能にした。
コンパクト設計の高電圧バッテリーは蓄電容量が81.2kWhで、床下にレイアウトされた。1回の充電での航続は、最大516km(WLTPサイクル)に到達する。
「ハイウェイ・アシスタント」は、視線誘導によって先行車との距離を調整する。さらに、ステアリングの調整や車線変更を初めて行うなど、自動運転機能を新たな次元に引き上げているという。
◆最新のBMWバーティカル・ダイナミクス・マネジメント
「アダプティブ・サスペンション・プロフェッショナル」が装備される。BMWの伝統のドライビングプレジャーを実現するために、『7シリーズ』に迫る乗り心地と、『3シリーズ』のスポーツアジリティを融合しているという。
最新のBMWバーティカル・ダイナミクス・マネジメントを採用する。これにより、スポーツ性能の向上と、従来型5シリーズから進化した乗り心地を両立することを目指す。最新のBMWバーティカル・ダイナミクス・マネジメントは、第9世代になる。この技術は、新開発の広範囲にネットワーク化された制御ロジックに基づいており、車速、ステアリング角度、ヨーレート、加速度などのデータを考慮して、理想的な減衰力を追求する。
新システムでは、数学的に必要な減衰力を計算するのではなく、現在の走行データを物理的に計算することを優先している。これにより、あらゆるドライビングシーンにおいて、明確なボディコントロールと正確なサスペンションレスポンスを実現しているという。
◆12.3インチと14.9インチの2つのディスプレイ
新デザインのスポーツシートが標準装備された。コンフォートシートは、電動でさまざまな調整が可能。また、ブランドで初めて、フルヴィーガンインテリアを標準装備した。シート、ダッシュボード、ドアパネル、ステアリングホイールなどに、動物由来のレザーの使用を取りやめた。シート表皮は、レザーに似た特性を持つ「Veganza」を使用している。
コックピットは、操作スイッチの数が大幅に削減された。これは、いっそうのデジタル化を進めたことの効果だ。フルデジタルディスプレイの「BMWカーブド・ディスプレイ」は、12.3インチのインフォメーションディスプレイと14.9インチのコントロールディスプレイで構成されている。コントロールパネルやセンターコンソールのセレクターレバーには、触覚フィードバックを採用した。ステアリングホイールは、3本スポークのMレザー仕様だ。
「BMWインタラクション・バー」は、クリスタルサーフェス構造を採用したバックライト付きのバーが、ダッシュボード全体からドアパネルまで広がる。タッチセンサー付きのコントロールパネルも装備している。