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【BMW 5シリーズ 新型】旧型と比較…初のEVを設定、スペックや乗り心地はどう進化した?
ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)は7月13日、ミドルクラスセダン『5シリーズ』の新型を発売した。フルモデルチェンジは実に7年ぶりのことである。
新型では初の電気自動車(EV)『i5』が量販モデル、Mパフォーマンスモデルの2モデルで展開されている点も大きな注目だが、デザインや室内空間はどのような進化を遂げたのか。パワートレインの詳細も併せて新旧を徹底比較する。
以下、数字は代表的な数値。
◆ボディサイズ比較
●新型5シリーズ
全長:5060mm
全幅:1900mm
全高:1515mm 1505mm(i5 M60 xDrive)
ホイールベース:2995mm
最低地上高:154mm,146mm(i5 eDrive40),136mm(i5 M60 xDrive)
●旧型5シリーズ
全長:4973mm
全幅:1868mm
全高:1479mm,1483mm(530e)1467mm(M550i)
ホイールベース:2975mm
最低地上高:144mm(523i),139mm(523d xDrive),150mm,(530e),131mm(M550i xDrive)
比較してみると全てにおいて外寸が巨大化しており、外観はデザインの変化もさることながらサイズ感も大きく進化した印象を受ける。一方で、駐車場要件を満たすことができるかについては必ず確認しておきたいサイズでもある。「駆けぬける歓び」をスローガンに掲げるBMWとしては、ホイールベースのロング化も注目すべき点だ。
◆室内空間比較
●新型5シリーズ
最大積載量:600kg
トランクルーム容量:520リットル
●旧型5シリーズ
最大積載量:554kg
トランクルーム容量:530リットル
先代と比べてトランクルーム容量は若干減少したものの、車内空間は広くなったように見受けられる。
内装で先代になかった要素としては、インテリアの変化だ。新型BMW 5 シリーズは、シート、ダッシュボード、ドア・パネルの表面に加え、ステアリング・ホイールを、地球環境に配慮し、植物を主原料とした持続可能な素材で、上質なレザーと同等の柔らかさと風合い、耐久性を実現したビーガン・インテリア仕様を一部モデルに標準装備とした。
◆パワートレイン比較
●新型5シリーズ
●523i
パワートレイン:直列4気筒DOHCターボエンジン(1998cc)+48V マイルド・ハイブリッド・システム
システム・トータル最高出力:190PS(140kW)
システム・トータル最大トルク:310Nm
●523d xDrive
パワートレイン:直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジン(1995cc)+48V マイルド・ハイブリッド・システム
システム・トータル最高出力:197PS(145kW)
システム・トータル最大トルク:400Nm
●i5 eDrive40
パワートレイン:シングルモーター
最高出力:340PS(250kW)
最大トルク:430Nm
リチウム・イオン・バッテリー容量:81.2kWh
一充電での走行可能距離:477km – 582km
●i5 M60 xDrive
パワートレイン:ツインモーター
最高出力:601PS(442kW)(前輪:261PS(192kW),後輪:340PS(250kW))
最大トルク:820Nm
リチウム・イオン・バッテリー容量:81.2kWh
一充電での走行可能距離:455km – 516km
●旧型5シリーズ
●523i
パワートレイン:直列4気筒DOHCターボエンジン(1998cc)
最高出力:184PS(135kW)
最大トルク:290Nm
●523d
パワートレイン:直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジン(1998cc)
最高出力:190PS(140kW)
最大トルク:400Nm
●530e
パワートレイン:直列4気筒DOHCターボエンジン(1998cc)+プラグイン・ハイブリッド・システム
システム・トータル最高出力:184PS(135kW)
システム・トータル最大トルク:300Nm
●M550i xDrive
パワートレイン:V型8気筒DOHCツインターボエンジン(4395cc)
最高出力:530PS(390kW)
最大トルク:750Nm
新型は純内燃機関車のラインナップが無くなり、代わりにEVなど電動のラインナップが目立つ形となった。新型には、5シリーズ初となる48Vマイルドハイブリッドシステムが搭載されており、更なる低燃費と環境負荷の低減、パワフルな走りが期待できる。
以上が5シリーズの新旧比較だ。車体は大きくなり安定感のある走りと広々とした室内空間を獲得したが、それ以上に進化したパワートレインが低燃費と駆けぬける歓びを両立させてくれるだろう。