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シトロエンのEV『E-C4』と『E-C4 X』欧州仕様、航続420kmに拡大

  • 《photo by Citroen》
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シトロエンは5月2日、5ドアハッチバックの『C4』のEVの『E-C4』(日本名:『E-C4 エレクトリック』)と電動SUV『E-C4 X』の欧州仕様車「シャイン」グレードが、よりパワフルなモーターと大容量バッテリーを搭載し、航続を最大420kmに拡大すると発表した。

◆パワフルで効率的な最大出力156hpの新モーター
欧州仕様車の「ライブ」、「フィール」、「フィールパック」グレードでは、最大出力136hpのモーターと蓄電容量50kWhのバッテリーを組み合わせ、1回の充電で最大360kmの航続を実現する。これに対して、シャインでは、よりパワフルで効率的な最大出力156hpの新しいモーターに、新開発の蓄電容量54kWhのバッテリーを組み合わせている。

シャインには、新しい電気モーターを搭載し、航続400km(WLTP複合サイクル)を超えることが可能になった。この新しい電動パワートレインのモーターとバッテリーは、効率的に設計されている。

従来の永久磁石式同期電動モーターに代わり、新たに最大出力156hpのハイブリッド同期電動モーター(HSM)が採用された。高い効率性を維持しながら、20hpの追加パワーを獲得する。このモーターは、発進時から26.5kgmのトルクを引き出す。

◆新開発の蓄電容量54kWhのバッテリーを搭載
新開発の蓄電容量54kWhのバッテリーは、従来よりも4kWh大容量化された。コンパクト設計で、水冷機能と急速充電用のヒートポンプを標準装備し、102個のセルと17個のモジュールで構成されている。この高電圧のリチウムイオンバッテリーは、一般的なニッケル60%、マンガン20%、コバルト20%の構成比率に対して、ニッケルの比率が高められ、ニッケル80%、マンガン10%、コバルト10%とした。これにより、エネルギー密度の向上と電池寿命の延長を実現している。

これらの改良により、航続は17%伸び、最大420km(WLTP複合サイクル)に到達する。エネルギー効率も向上し、平均エネルギー消費量は12kW/hに低減した。さらに、気温が0度に近い場合でも、都市部の交通状況において、最大30km航続を延ばすことが可能という。

電気モーター、バッテリー、エネルギー回収の効率化は、航続の延長に寄与している。湿度センサーを利用して冷暖房のエネルギー効率を最大化するヒートポンプを標準装備した。18インチの「A+」タイヤは転がり抵抗を減らし、摩擦によるエネルギーロスを最小限に抑えるという。

◆バッテリー容量の20~80%を30分以内に充電可能
シャインでは、バッテリーの蓄電容量が増えたにもかかわらず、充電時間は従来と同等に抑えられた。車載充電器は、あらゆる用途と充電ソリューションに対応できるよう、単相7.4kWの充電器を標準装備している。オプションで三相11kWの充電器も用意した。急速充電にも対応しており、出力100kWの急速充電ステーションを利用すれば、バッテリー容量の20~80%を、30分以内に充電することができる。

振動やエンジン音、排出ガスのないスムーズな走行は、ソフトなサスペンションシステムや快適なシートなど、シトロエンの「Advanced Comfort」によって強化されている。

また、さらなる安心のために、スマートフォンアプリ「MyCitroen」に対応する。これにより、遠隔操作でプログラム可能なさまざまなサービスを利用することができる、としている。