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ポルシェ カイエン PHEV、改良新型は470馬力に強化…上海モーターショー2023
ポルシェは4月18日、電動SUV『カイエン E ハイブリッド』(Porsche Cayenne E-Hybrid)の改良新型を、上海モーターショー2023で初公開した。ボディはSUVとSUVクーペを用意している。
◆EVモードは最大90kmに拡大
改良新型では、プラグインハイブリッド(PHEV)パワートレインが強化された。モーターの最大出力は、従来よりも41ps引き上げられ176psに。モーターの最大トルクは46.9kgmだ。3.0リットルV型6気筒ガソリンターボエンジン(最大出力304ps、最大トルク42.8kgm)と合わせたPHEVシステム全体で、470psのパワーと66.3kgmのトルクを獲得する。0~100km/h加速は4.9秒で、最高速は254km/hに到達する。
バッテリーの蓄電容量は、従来の17.9kWhから25.9kWhに大容量化した。これにより、EVモードでは最大90kmのゼロエミッション走行(WLTPサイクル)を可能にした。
また、改良新型には、出力11kWの充電器を搭載する。これにより、バッテリーの蓄電容量が増加したにもかかわらず、充電時間はおよそ2時間30分に短縮されている。
◆新設計のバンパーやボンネットにマトリックス LEDヘッドライト
改良新型には、新しいフロントマスクを採用した。新設計されたバンパーやボンネット、マトリックス LEDヘッドライト、アーチ型になったフェンダーを組み合わせた新しいフロントマスクが、ワイドさを強調する。
リアには、立体的にデザインされたテールライトや、ナンバープレートホルダー一体のバンパーを装備した。ボディカラーには3種類の新色を設定する。アルミホイールは、 20~22インチを用意している。
マトリクスLEDヘッドライトが標準装備された。また、新たにオプションとして、HDマトリクスLEDヘッドライトが用意される。このテクノロジーは、2つの高解像度モジュールと各ヘッドランプあたり3万2000以上の画素で構成され、他の車両を識別するとハイビームを画素単位で遮断することで、他車のドライバーの眩惑を防ぐ。モジュールの明るさは、走行状況に応じて1000段階以上に調節可能だ。カスタマイズされた照明モードにより、さまざまな走行状況で安全性と快適性が向上しているという。
◆フルデジタルの12.6インチ曲面ディスプレイ
新しいコックピットは、EVスポーツ『タイカン』の要素を取り入れたものだ。その中には、曲面フリースタンディングデザインを採用し、表示内容を変更可能なデジタルメータパネル、再設計されたセンターコンソール、最新世代のステアリングホイールなどが含まれる。オートマチックギアセレクターは、ステアリングホイールの隣に配置された。これにより、センターコンソールにスペースが生まれ、洗練されたブラックパネルデザインの大型エアコンディショナーコントローラーを配置することが可能になった。
メーターパネルは、完全にデジタル化されたフリースタンディングデザインの12.6インチ曲面ディスプレイとなり、フードカバーを不要とした。メーターパネルの表示内容は、装備レベルに応じて最大7種類用意され、ドライバーはその中から選ぶ。レブカウンター、オンラインナビゲーション、ナイトビジョンアシスト、3D運転支援システムなどを選択して、最前面に表示させることが可能。簡素化された表示内容や、ポルシェならではの5連メータパネルデザインをデジタル時代に移行させたクラシックモードも用意されている。
新たに標準装備として導入されたエアクオリティシステムは、オプションで空気中の微細な粉塵をセンサーで検出し、必要に応じて何度も微細ダストフィルターを通過させることができる。さらに、イオナイザーで空気中の雑菌や汚染物質を除去することもできる、としている。