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マクラーレン『750S』発表、V8ツインターボは750馬力に強化…『720S』後継
マクラーレンオートモーティブ(McLaren Automotive)は4月26日、新型スーパーカーのマクラーレン『750S』を欧州で発表した。
◆0~100km/h加速2.8秒で最高速は332km/h
750Sは、デビューから6年が経過したマクラーレン『720S』の後継モデルだ。750Sでは、「M840T」と呼ばれる4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを強化して搭載する。
最大出力は、720psから750ps/7500rpmへ、30ps向上した。最大トルクは78.5kgmから81.6kgm/5500rpmへ、3.1kgm引き上げられた。トランスミッションは7速「SSG」で、レシオを変更して加速を最適化。ファイナルドライブ比が15%短縮され、シフトチェンジタイミングも再調整された。この結果、加速が10%向上。また、イグニッション・カット・ギアシフトとレブリミット・ダウンシフトも採用された。
カーボンファイバー製モノコック構造により、750Sは720Sより30kg軽く、最軽量仕様の乾燥重量は1277kgと、競合車よりも193kg軽いという。750Sは0~100km/h加速2.8秒、0~200km/h加速7.2秒、最高速332km/h。720Sよりも、0~100km/h加速は0.1秒短縮している。
◆30%の部品を新規または変更し720Sよりも30kg軽量化
ベンチマークとなる720Sを徹底的に分析し、およそ30%の部品を新規または変更した。仕様の改良、素材のアップグレード、CAE解析により、720Sよりも30kg軽量化されている。この軽量化には、カーボンファイバー製レーシングシート、マクラーレン史上最軽量のホイールを標準装備することも貢献している。
さらに、720Sよりも、フロントのトレッドを6mm拡大した。ツインバルブダンパー、より速く反応するステアリング、新設計のパワーアシストステアリングポンプも導入されている。電動油圧アシスト付きマクラーレンステアリングは、ステアリングレシオの高速化によりシャープになり、新しいパワーアシストポンプも採用された。
ボタン1つで操作できる新しいビークルリフトシステムは、4秒で車体の前部を上昇させることができる。720Sの半分以下の時間で、他のどのマクラーレン車よりも速いという。
◆空力面の改良でダウンフォースが5%増加
720Sよりもダウンフォースを高め、さらに優れた空力バランスを実現するために、エアロダイナミクス面が改良された。フロントバンパーとフロントスプリッターは、新デザインだ。「アイソケット」は狭められ、サイドエアインテークの形状も変更されている。カーボン製アクティブリアウィングの表面積は20%増加した。これらにより、バランスが改善され、グリップが向上し、ダウンフォースが5%増加しているという。リアバンパーも新デザインだ。
マクラーレン『P1』にインスパイアされたセンターエキゾーストを装備した。油圧式サスペンション「PCC」の最新世代を搭載する。特注のアキュムレータチューニング、新しい軽量スプリングとダンパー、ジオメトリーの見直しにより、俊敏性、フィーリング、フィードバックがさらに向上した、と自負する。
マクラーレン『セナ』と同様のセラミックディスクとモノブロックキャリパー、新しいブースターとバキュームポンプを組み合わせたトラックブレーキアップグレードが用意される。
◆ドライバーに焦点を当てた新しいインテリア
750Sのインテリアは、ドライバーに焦点を当て、ディスプレイや操作系を新しい基準に基づいて変更した。「アクティブダイナミック」の設定を操作するロッカースイッチを装備する。ドライバー中心の新しいコラムマウントインストルメントディスプレイは、ステアリングホイールに手を置いたまま、サスペンションやパワートレインのモードを変更できる。
Apple「CarPlay」を標準装備し、各種デバイスを急速充電できるUSB-CとUSB-Aも装備した。エアロ、ハンドリング、パワートレイン、トランスミッションの設定を保存し、ボタンを押すだけで元に戻すことができるマクラーレン独自の新機能が「コントロールランチャー(MCL)」だ。
「TechLux」と「Performance」のインテリアでは、フルナッパレザーまたはアルカンターラ+ナッパレザーが用意された。軽量カーボンファイバー製レーシングシートや「Bowers & Wilkins」プレミアムオーディオシステムが、オプションで選択できる。