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VWがグローバル電動セダン『ID.7』を公開、中国での投資も発表…上海モーターショー2023
フォルクスワーゲン・グループ(VWグループ)は上海モーターショー2023で、アッパーミドルクラスでブランド初となるグローバル電動モデル、VW『ID.7』を世界初公開した。発売はヨーロッパと中国では今年、北米では2024年を予定している。
ID.7は全長約5m。700kmの航続(WLTPモード)と、高出力パワートレイン、広い室内空間、先端技術を兼ね備え、長距離移動に適したセダンとして、ID.ファミリーに新しいセグメントを切り開く。
ID.7は、新世代の高効率の駆動システムであるMEB(モジュラー・エレクトリック・ドライブ・マトリクス)を採用した最初のモデルだ。210kW(286PS)モーターは内部呼称APP550、従来のID.シリーズのどれよりもパワフルな電気モーターだ。ID.7では複数のバッテリーサイズが設定されるが、搭載されるモーターは同じだ。このパワーユニットはカッセル(ドイツ)にあるフォルクスワーゲン・グループ・コンポーネンツ社と共同開発され、生産される。
なお上海モーターショー2023展示車両は「ID.7 VIZZION」仕様で、欧州では販売されない。
VWグループは上海モーターショー2023において、中国における約10億ユーロ=約1500億円の投資も発表した。中国において開発技術の体系的な向上を意図しているVWグループは、南部の合肥市(ごうひ、ヘーフェイ)に、完全接続型インテリジェント電気自動車のための開発・革新・調達拠点を設立することを決定、約10億ユーロを投資していると明らかにした。
「100%TechCo」と名付けられた新会社の目的は、新型車開発において商品企画を中国の顧客の要望により迅速に合わせ、市場投入までの時間を短縮することだ。新会社では車両およびコンポーネントの研究開発チームと調達部門とを統合する。これにより製品開発プロセスの早い段階から現地の最先端技術を取り入れることができ、よりいっそうのシナジーを期待できる。100%TechCoが2024年に立ち上がると、新製品や新技術の開発期間は最終的に現在より30%ていど短縮されるという。
VWグループの中国担当取締役、ラルフ・ブランドシュテッター氏は100%TechCoの設立について「“中国で中国のために”戦略の重要な一歩だ。開発ペースを大幅に加速できる。また、これにより、合弁会社の協力もより効率的になり、収益性を高められる」と述べている。