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航続700km 、VWのEVセダン『ID.7』…4月17日発表へ
フォルクスワーゲン(Volkswagen)は4月5日、新型EVセダン『ID.7』を4月17日、ワールドプレミアすると発表した。開発テストは最終段階にあるという。
◆空力性能を追求したデザイン
ID.7は、フォルクスワーゲンの新世代EV「ID.」ファミリーの最新モデルであり、ID.ファミリー初のセダンだ。2026年までに市販予定の10車種の新型EVのうちのひとつになる。2022年6月に中国で初公開されたコンセプトカー『ID.エアロ』の市販バージョンとなり、EVのラインナップを上位セグメントに拡大する。将来的に、欧州、中国、北米の世界3大陸で販売する計画だ。
ID.7は、とくにフロントセクションとルーフの空力性能を追求した。これにより、エネルギー消費の削減と航続の延長を目指した。フロントエンドに配置されたエアインテークは、エアインテークを通って流れる空気を車両の側面から後方へと導く。これがエアカーテンを形成し、車両の側面の空気の流れを最適化する。ルーフは後方に傾斜しているため、ID.7 は空気抵抗係数に優れるという。1回の充電での航続は、最大で700km(WLTPサイクル)に到達する見通しだ。
ID.ファミリーの他のすべてのモデルと同様に、 ID.7は、フォルクスワーゲングループの EV向け車台「MEB」をベースにしている。短いオーバーハングと2970mmの長いホイールベースを備えたMEBは、インテリアにメリットをもたらす。ID.7では、これが高級セダンの特長になり、とくに広々とした感覚を実現しているという。
◆ARヘッドアップディスプレイや15インチのスクリーン
ID.7には、新しいディスプレイコンセプトを導入する。このディスプレイコンセプトは、AR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイ、15インチ(38cm)のスクリーン、インフォテインメントシステムに組み込まれた新しいエアコンコントロール、照明付きタッチスライダーが特徴になる。
新設計の「スマート・エアベント」を備えた新世代のスマートエアコンシステムは、多くの機能を可能にする。ID.7は、このようなインテリジェントな制御システムを備えた最初のフォルクスワーゲン車になる。エアコンのコントロール機能は、新開発の15インチインフォテインメントディスプレイの最上部に表示される。
エアコンのコントロール機能は、ディスプレイに常時表示されており、指でタップするだけで有効にできる。エアコンメニューを使用して、すべてのスマート・エアベントをデジタル制御することが可能だ。空調の強さと方向を直感的に調整できる。温度は、照明付きのタッチスライダーでコントロールする。
◆「ハロー、フォルクスワーゲン」で起動する音声アシスト
また、キーに基づいてドライバーが近づいていることを検出し、ドライバーが車両に乗り込む前に、夏の暑い日には車内を冷やし始め、寒い日には車内を暖めることができる。スマート・エアベントが空気の流れをコントロールし、ダイナミックに動くことで広範囲にできるだけ早く空気を分配する。
車内に乗員がいる場合、空気を直接体に向けたり、間接的に車内を換気したりできる。これらの機能は、新しい大型ディスプレイでいつでも見ることができ、ユーザーごとに個別に保存することができる。音声コマンドを使用して、特別なリクエストを有効にすることも可能。ユーザーが、「ハロー、フォルクスワーゲン、手が冷たい!」と言うと、ステアリングヒーター機能を作動して応答し、同時に約5分間、暖かい空気が手に向けられる。
自動コントロール機能が作動すると、スマートシステムは天候に反応する。たとえば、フロントガラスのセンサーは、外気温度が高く、太陽光線が強い時、太陽光の入射角を検出する。太陽の光が車両の片側に強く差し込んでいる場合、室内のより暖かい部分に合わせて、空調を調整する、としている。