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BMW 3シリーズ のEV『i3』新型に高性能版、340馬力モーター搭載…中国で生産開始
BMWは2月20日、『3シリーズ』(BMW 3 Series)がベースのEV『i3』新型「eDrive40L」グレードの生産を、中国の瀋陽工場で開始した、と発表した。同工場の生産500万台目の車両となった。
◆グローバル展開していたi3とは異なるモデル
新型i3は、中国専用モデルだ。BMWがグローバル展開していたi3とは、まったく異なるモデルになる。中国向けの新型i3は、BMW『3シリーズセダン』がベースだ。BMWの新型EVの『i4』が、『4シリーズグランクーペ』新型をベースにしているのと、同じ関係になる。
新型i3は、中国の顧客のニーズに合わせて開発された。現地ではセダンの人気が高く、2021年には、中国プレミアムコンパクトセグメントにおいて、3シリーズセダンが最量販モデルとなった。
BMWグループは、EVやプラグインハイブリッド車(PHEV)など、電動車両のラインナップを拡大し続けている。その最新モデルが、新型i3になる。BMWグループは2030年までに、全世界の新車販売の50%をEVにすることを目指している。
◆1回の充電での航続は最大592km
eDrive40Lは、従来「eDrive35L」のみだった新型i3に追加された高性能グレードだ。EVパワートレインには、BMW『iX3』、『i4』、『iX』などに搭載された最新の第5世代の「BMW e Drive」を採用している。
eDrive40Lには、最大出力340hp、最大トルク43.8kgmを発生するモーターを搭載する。パワフルなモーターは、0~100km/h加速5.6秒の性能を発揮する。1回の充電で、最大592kmの航続を可能にしている。
エクステリアは、EV専用デザインを採用する。フロントグリルは、開口部が閉じたデザインに。足元には、空気抵抗に配慮した専用ホイールを装着する。「BMW iブルー」のアクセントが、各部にあしらわれている。
◆ホイールベースは110mm延長
新型i3は、3シリーズセダンの中国向けロングホイールベース仕様車がベースだ。ホイールベースを110mm延ばして、後席乗員の快適性をさらに向上させている。
新型i3のボディサイズは、全長4872mm、全幅1846mm、全高1481mm、ホイールベース2966mm。サスペンションシステムは、110mmのロングホイールベース化と中国の道路状況に合わせて、チューニングされた。このチューニングは、中国遼寧省瀋陽市のBMWブリリアンスのR&D部門によって行われた。中国のサプライチェーンの仕様に合うように、コンポーネントの一部を変更しているという。
新型i3は、3シリーズセダンのスポーティなドライビングダイナミクス、長距離走行での快適性、幅広いカスタマイズオプションを備える、と自負する。新型i3は、高いレベルの生産品質やサービス品質、ロングライフなどの特徴を持ち、プレミアムコンパクトセグメントで独自の製品になっているという。
◆最新の「BMWオペレーティングシステム8」
新型i3には、最新の「BMWオペレーティングシステム8(OS8)」を搭載する。OS8では、いくつかの重要な機能が強化されている。リモートソフトウェアアップグレードでは、部分的な自動運転を含めた先進運転支援システム(ADAS)など、複雑で大規模なソフトウェアアップデートも可能になる。さらに、顧客がリモートソフトウェアアップグレードのインストールを、好みの日時に設定できるようになる。
新世代のBMW 「iDrive」は、顧客の習慣や好みをOS8に取り入れることを可能にする。システムは柔軟な設計としており、サードパーティのアプリを車内でさらに簡単かつ便利に利用できるようになる。
「BMWデジタルキー」も採用する。これは、スマートフォンベースのデジタルカーキーだ。BMWデジタルキー使用すると、ユーザーは簡単かつ安全に車両をロックしたり、ロック解除したりすることができる。デジタルキーは、最大5名で共有することも可能だ。スマートフォンをワイヤレス充電または専用トレイに置くだけで、パワートレインを始動できる、としている。