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VWのコンパクトEV『ID.3』に改良新型、航続2%向上へ…2023年春実車発表予定

  • 《photo by VW》
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フォルクスワーゲンは12月2日、小型EVの『ID.3』(Volkswagen ID.3)の改良新型のスケッチを公開した。実車は2023年春、欧州で発表される予定だ。

◆12インチのディスプレイや動物由来でない素材を採用
ID.3はフォルクスワーゲンの新世代EV「ID.」ファミリーの最初のモデルとして、2020年7月に欧州市場で発売された。欧州デビューから約3年となる2023年春、初の本格改良を受けて、改良新型が登場する。

フォルクスワーゲンは顧客の声に耳を傾け、顧客の意見の多くを改良新型に反映させた。高品質で部分的に持続可能な素材をインテリアに採用しながら、品質とデザインを次のレベルに引き上げることを目指している。

インテリアは、ステアリングホイールのレザーを、動物由来でない素材に置き換える。また、12インチのディスプレイ、脱着式ラゲッジコンパートメントフロア、2つのカップホルダーを備えたセンターコンソールを標準装備する。

◆最新世代のソフトウェアを搭載
改良新型ID.3には、最新世代のソフトウェアを搭載する。これにより、システムのパフォーマンスが向上し、無線アップデートも可能になる。

「Plug & Charge」やインテリジェントなEV向けルートプランナーなどの機能を導入することにより、改良新型ID.3の充電はさらに簡単で便利になる、と自負する。

最新世代のソフトウェア搭載などにより、改良新型の1回の充電での航続は、WLTPサイクルで現行型よりも最大2%向上する可能性があるという。

◆スウォームデータ付き「トラベルアシスト」をオプション設定
改良新型には、最新世代の先進運転支援システム(ADAS)を採用する。その一例が、オプションのスウォームデータ付き「トラベルアシスト」とメモリー機能付き「パークアシストプラス」だ。

オプションのトラベルアシストは、車両を車線内に保ち、前方の車両との車間距離を維持し、ドライバーが設定した最高速を維持する。「アダプティブレーンガイダンス」システムは、車両が車線の中央にとどまるよう支援する。最新のトラベルアシストは、ドライバーの運転スタイルに適応し、車両を車線の中央だけでなく、左や右に維持することも可能にする。

トラベルアシストには、予測クルーズコントロールとコーナリングアシスト機能が付く。走行スピードを制限速度に合わせたり、カーブやラウンドアバウトなどの道路の形状に適合させたりすることができる。

最新のトラベルアシストは、フォルクスワーゲンの他のモデルから得られた匿名化されたスウォームデータを活用する。スウォームデータを利用したトラベルアシストでは、道路の車線マークのみを頼りに、車両を車線内に保つことができる。この場合、アシスタンスシステムは、たとえば中央の車線区分線のない道路でも作動する。トラベルアシストは、スウォームデータによってさらに機能が高まり、快適さと顧客の支援レベルが向上しているという。

また、メモリー機能付きパークアシストプラスにより、車両は駐車スペースに自動駐車できるようになる。最大5つの駐車操作を、車両に学習させることが可能だ。メモリー機能は、40km/h以下の速度で、最大50mの距離をカバーする駐車手順を記憶する。これにより、車両をカーポートやガレージなどに駐車することができる。ドライバーが車両を1回駐車するだけで、駐車手順を保存。その後、学習した駐車操作を車両が繰り返す。ドライバーに求められるのは、システムを監視することだけ、としている。