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BMW M専用電動SUV『XM』、生産開始
BMWは12月1日、BMW Mブランド初の高性能電動SUV『XM』の生産を、米国サウスカロライナ州スパータンバーグ工場で開始した、と発表した。2023年春、世界市場で発売される予定だ。
◆新開発PHEVシステム「Mハイブリッド」は653hp
創立50周年を迎えるBMWMは、伝説的なBMW『M1』に続くM専用モデルとして、XMを投入する。BMW XMは、プラグインハイブリッド(PHEV)のみ、Mモデルとしてのみ、販売される。
XMには、新開発のPHEVシステムの「Mハイブリッド」を搭載する。Mハイブリッドは、4.4リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンに高性能な電気モーターを組み合わせて、最大出力653hp、最大トルク81.6kgmを獲得する。XMには、PHEV専用の4WDシステムの「M xDrive」を搭載する。0~100km/h加速4.3秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を実現した。オプションの「Mドライバーズパッケージ」では、リミッターを270km/hに引き上げることができる。
バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は29.5kWh(正味容量25.7kWh)。EVモードでは、最大88km(WLTPサイクル)のゼロエミッション走行を可能にしている。
◆BMWの新しいフロントデザイン
XMでは、BMWのラグジュアリークラスのモデル向けに、新しいプログレッシブなフロントデザインを提示した。ヘッドライトは2つの別々のモジュールに分割された。スリムなデイタイムランニングライトが配される。水平基調のキドニーグリルは、ヘッドライトの間に大胆に配置され、外側に向かって先端が細くなっている。フロントのダイナミックな特徴を強調する八角形の輪郭を形成するという。
ゴールドまたはブラックのキドニーグリルトリムが、グロスブラックのグリル内部と組み合わせられた。グリル内には、Mスタイルのダブルバーをあしらう。キドニーグリルには照明機能が付いており、夜間でもすぐに認識できるようにした。キドニーグリルのXMロゴと大型エアインテークは、電気モーターと連携してMハイブリッドシステムを構成するV8エンジンのパワーを示唆している。
大胆に彫刻されたボンネットには、2つのパワードームを配置する。サイドウィンドウは、後方に向けて狭くなっている。L字型のスリムなテールライトは、車両の側面まで回り込む。足元には21インチ(23インチはオプション)のアルミホイールを装着した。リアウィンドウの左右には、BMWのエンブレムを配置した。これは、BMW M1へのオマージュという。
左前輪の後方に充電フラップを設けた。リアパンパーには、BMW Mモデルらしいツインテールパイプを装着する。このツインテールパイプのエキゾーストシステムは、V8エンジンの背圧を低減し、エンジンの回転上昇に伴って、エモーショナルなMサウンドを発生するという。
◆BMWカーブドディスプレイは合計27.2インチ
インテリアは、ドライバーに焦点を合わせたコックピットデザインの新しい解釈を提示する。インストルメントパネル、センターコンソール、ドアトリム、シートには、高品質な素材が用いられた。ブラウンのヴィンテージ風のレザー、銅、カーボンファイバーなどがあしらわれた。大胆なトリムが、ドライバーエリアと他の領域を明確に分けている。
コックピットでは、カーボン製トリムが、ディスプレイ、通気ダクト、制御/操作システムに配された。その上には、新しい「BMWカーブドディスプレイ」をレイアウトする。
最新世代のBMW「iDrive」をベースに、M専用のユーザーインターフェイスを備えたBMWカーブドディスプレイを採用する。BMWカーブドディスプレイでは、12.3インチの情報ディスプレイと14.9インチの合計27.2インチのコントロールディスプレイが、1つのユニットに収められている。ディスプレイには、PHEVシステムのモードやEVモードが表示される。