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試乗OK、西新宿を走る自動運転タクシーはシンプル自立型…スマートシティフェスタ 11月25-27日
「今回の自動運転試乗体験の“感じどころ”は、インフラ側の交差点走行支援やトンネル走行支援などなく、クルマ側の LiDAR や3次元マップ、画像・センサー情報だけで“自立した走り”の部分」
そう話すのは、「西新宿自動運転サービス実現プロジェクト」のスタッフだ。11月25日から27日まで東京西新宿、新宿住友ビル~新宿駅西口広場で開催する「スマートシティフェスタ」のなかの自動運転体験プログラムで、トヨタ『ジャパンタクシー』ベースの自動運転車に体験乗車できる。
今回の自動運転乗車体験コースは、新宿中央公園と新宿駅西口地下ロータリーを結ぶ中央通りを1往復するルート。ほぼ直線で、新宿駅側区間に地下1階部分のトンネルがある。こうしたトンネル内では衛星からの位置情報 GNSS などに頼れず、冒頭のようにインフラ側のトンネル走行支援やクルマ側の LiDAR(光による検知と測距)などを頼って自動で運転するのが一般的。
今回は、そこをインフラ側の設備に頼らず、クルマ側の LiDAR やセンサー情報だけで走り通すという点が興味深い。試乗してみて思ったのは、想像以上にスピードは速く、ほかの一般車と同調して自動で走れるところ。車内はドライバーに話しかけたり、車内を撮影したりは NG ってことで、体感的な話になるけど、とにかく上手。目隠しをしたら、運転手がハンドルとアクセルで運転していると思ってしまうほど。
◆トンネル内を地上側の支援なしで走る
気になるトンネル内の自動走行は、「トンネル内の看板や特徴的な出っ張り、あまりみかけない構造物などを頼りに自動で走っていく。一般的なトンネルは、半円状のつるんとした壁でセンサーやカメラがつかみにくいけど、この西新宿の地下トンネルには特徴的な出っ張りや構造物があるから、それらをうまくとらえて位置をリアルタイムに確認しながら自動で走れている」という。
この自動運転システムつきジャパンタクシーには、オートウェアの制御システムのほか、LiDAR 6個、物体認識用カメラ6個、信号確認用カメラ2個、GNSS1個、IMU 1個が備わる。
この西新宿自動運転サービス実現プロジェクトは、システム・車両開発がティアフォー、リスク評価・保険が損保ジャパン、3Dマップ作成がアイサンテクノロジー、5Gなどの通信環境構築がKDDI、インフラ協調が日本信号、事業計画・インフラ協調(トンネル)が大成建設、インフラ協調(トンネル)が大成ロテック、遠隔トラブルサポートがプライムアシスタンス、運行管制システム提供が三菱電機という構成。
◆試乗も可能
この西新宿自動運転タクシーに一般の人が乗車体験できる日は、11月25~27日の3日間だけ。「乗ってみたい!」という人は、新宿住友ビル三角広場「スマートシティフェスタ」の会場へ。同フェスタ会場では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、ジョルダン、5G自動配送サービス事業コンソーシアム、東京都など24の展示ブースをはじめ、クイズ大会「QuizKnockからの挑戦状」(11月26日)や、プロ選手も参戦する「ぷよぷよeスポーツ 西新宿の陣」(予選11月26日、決勝11月27日)などの体験イベントも開催される。